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Hakim「El Yomen Dol」/Theピーズ「Theピーズ in HIBIYA」

最近聴いた音楽

Hakim「El Yomen Dol」
ミュージックマガジン2004年9月号で褒めていたので試聴したら、「Lela(feat.James Brown)」でのJames Brownの元気ぶりが気に入って購入。とはいっても、JBは本家の歌とは全く独立して、「I feel good」とかの自作曲フレーズを、合いの手的に入れるだけという、サンプリングねたのよう。「Ah men halawtu(feat.Stevie Wonder)」で聴ける、笑っちゃうぐらいStevie Wonderな強弱を付けまくったハーモニカも、ねた以上のものではなく、当然のことながら、メインはhakim氏の歌を聴く作品です。
主役のhakim氏は、顔がテカテカと光る方で、中近東系のフレーズを男声コーラスと繰り返すという展開にどうしても、インド映画音楽を連想してしまいます。中近東系フレーズを聴くと反射的に連想してしまっているのでは?>自分という気がしてきたので確認のために、パキスタン音楽のnusrat feteh ali khanの「swan song」を聴き直してみたところ、多彩なパーカッションが有る分複雑な印象のある「swan song」のが、インド映画音楽っぽさはだいぶ低く感じてこちらばかり聴いてしまいました。いや、インド映画音楽風も盛り上がって良いんですが、単調さも否めず。男声コーラス控えめfunkの「Ana aayez men da」が作中では印象に残ったので、男声コーラスが拙いのかもしれません。

Theピーズ「Theピーズ in HIBIYA」
今年の日比谷野音でのLIVEを収録した(価格もそうだけれど、2時間以上の収録時間が嬉しい)DVD。雨の野音とはいえ、それで特に盛り上がる、ということもなく(もう若くねぇんだよ)、怠く荒れたギターロックを日常的に演奏。はるの声は、私が観た1月のライブより出ていますが、はるの調子が良かったのか、あるいは、録音魔術なのでしょうか。カメラがふらついているために不快になる局面があるのが残念ですけれど、アビさんの気持ちよさそうなギターカッティングぶりをじっくり観られるのはDVDならではの良さです。非常に楽しそうなんですよね。
ただ、やっぱ「アンチグライダー」からの曲は今一かなぁ。o.p.king「ミサイル畑で雇われて」や「Theピーズ」からの曲は復帰前に互すると思うのですが。

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SFマガジン2004年11月号/遠藤淑子「退引町お騒がせ界隈2」

最近読んだ本×2

SFマガジン2004年11月号「ユーモアSFショートショート特集/ハヤカワSFシリーズJコレクション中間総括」
ショートショート特集はしょーもない一発ネタが多いものの、イアン・ワトスン「ライフ・イン・ザ・グルーブ」が、作者の壁世界物とかの短編を思い出すような異常設定世界もので、中では印象に残りました。
石川喬司「箱船の彼方」は、老いをテーマにした私小説で、有名作家固有名詞ネタが見せ場という、ちょっとあざとい感じで、作者自身に思い入れがないとつらいかも。そもそも私小説ってそういうものともいえますけれど。
一番嬉しかったのは、次号予告でJ・R・Rマーティン特集&(ヒロイン話がちょっと「流血女神伝」みたいな)<<氷と炎の歌>>続編、11月刊行キター。再読しよっかな。

遠藤淑子「退引町お騒がせ界隈2」
昭和63年〜平成4年の初出という白泉社文庫化作をちまちまと、読み進め中。
少々、自分の人間的な度量の狭さを自覚するようなことがあって憂鬱だったせいもあり、こういったユーモラスな物語の中で、顔を上げて生きていこう、というモラルをさりげなく見せる、優しい物語はいいですね。物語に甘えてるばかりじゃないか、という(わたしへの)批判には、その通りと答えるしか無いのですけれど。
本作中では、「王室スキャンダル騒動」型というか、作者お得意の、へな男+乱暴女ペアものミステリー「ハネムーンは西海岸へ」が分量のせいもあって話的にも面白いです。ラストの非常に感動的な台詞の後に自ら「建前」と茶化してしまう感覚は「銀弾」(最近、漫画喫茶で1巻読んで気に入り、まとめ読みしました。今の「少年ジャンプ」にこういったオフビート系が載るのですねぇ、ちょっと驚き。)のスカしたセンスに通じるところがあるかな。
遠藤淑子読むようになったきっかけがR.O.D-THE-T.V.での倉田英之氏による三姉妹キャラ元ネタ紹介だったので、氏による文庫解説はなるほど、という感じ。

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瀬名秀明編「ロボット・オペラ」

15本ほどハードディスクに溜まっていたのを纏めて観ると「鉄人28号」面白いなぁ、というのとは、あまり関係ないんですけれど、瀬名秀明編「ロボット・オペラ」を読みました。瀬名氏の著作は、「BRAIN VALLEY」上巻で、取材データの羅列ぶりに何か割り切れないものを感じて止めてしまって以来かな、わたしの場合。その後は日経サイエンスでのインタビュー記事で見かけていましたが、そういった氏のフィクションより事実指向という、私の先入観を裏切らない本でした。

年代で区切るというコンセプトで、ロボット/人工生物が出てくるフィクションと現実のロボット・コンピュータ開発について、代表的なものを紹介する紹介文パートと、ロボットもののアンソロジーパート、の二本立てに、フィクション・現実それぞれについて語る編者以外によるエッセイが加わる構成の持ち運びに気合いの入る大作です。

1.紹介文パート
紹介文は、「現実がこうなっていた、一方そのころフィクションでは」といった風で、両者を並べるような形で年代ごとに歴史的に語る文章なのですが、歴史観というか、現実とフィクションを通した「ロボット」観を提示せずに事実を列挙するので、まるで年表状態です。そして、その中で(おそらくは編者の好みである)アシモフ・アトム賛美だけが年表的記載から浮いていて、歴史書としては不誠実な印象を受けます。
ロボット観、つまり、小説における「ロボット」というガジェットの意義については、レムの文章を紹介しているぐらいで、しかもそのレム論(怪物、奴隷、愛玩物、神、の代用物)に対して、編者は批判的です。批判は良いけれど、対する自説が無くて年表的羅列だけだと、アシモフ’s3原則を批判したレムが気に入らないだけなんじゃ、、、って気もしてきます。
ただ、フィクションと現実を並べることがコンセプトなこの本からは、フィクションのロボット観を現実のロボット開発から作って欲しいと言う編者の意図を読みとるべきにも思えます。まあ、「現実はこんなに変わったのに、フィクションは偉大なるアシモフ・アトムから、この体たらく、ぶつぶつ」という苦言(最近流行のNewWave全否定史観?)にも見えるのですが、(作者の意図は別として)PC上のマクロという現実をロボット観にして作られたロボットものフィクションとも取れる柳原望「まるいち的風景」がエッセイ含め3カ所で取り上げられているのは、本書の意図に合致しているから、という気がするからです。勿論、ファンとしては嬉しいんですけれど。「まるいち的風景」、新刊出ないかなぁ。

さて、紹介内容自体は、ロボットものに分類されると違和感のある「最終兵器彼女」まで触れる幅広さで、事実、フィクションともに良くまとまってると思いますが、「To Heart」マルチについて短い言及が有る(アニメ経由)以外は、ゲーム紹介はほとんど無し(「鉄騎」「シーマン」のタイトルを挙げる程度)なのが残念。スパロボ系アニメ由来ゲー以外にもシューティング自機はじめとしてロボゲーは結構、語るべきネタは多いと思うんですけれどもねぇ。編者が不案内だからかなぁ。エッセイでも語る人がいないのには少々疑問。アニメだと高橋良輔監督によるエッセイ「ロボットアニメとエンターテインメント産業」は現場の人特有の面白さがあったので、ゲームでもマニアか開発者のエッセイがあっても良かったかと。「鉄腕アトム アトムハートの秘密」ラストでの、人間と共に歩み、そして、超えていくもの、というロボット観は、編者も好みか、とも思うんですけど。

2.アンソロジーパート
 アンソロジーの方は、個人短編集や「20世紀SF」で既読の作もあるけれど、特に海外物は、ファンタジィ的にも読めるスターリング「ボヘミアの岸辺」や、アクロバット論理のないイーガン「誘拐」など、わかりやすさを意図した良作揃いで、アシモフ「うそつき」、ディック「にせもの」あたりだと、あまりにもベタな名作というか、ヒップホップ用語でいうところの大ネタ感すら漂います。反面、小説出来でセレクトしたため、ロボットは出てくるだけで小説の主題となっていないものもありますが。
 ちょっと、60ー80年代の海外SF弱めの印象があって、わたしが、セレクトに前述のNewWave全否定史観的なものを感じてしまうのは、穿ちすぎですか。ただ、「ロデリック」みたいなナンセンス・スラップスティック小説を、3原則に触れている箇所だからって第15〜17章を抜粋っていうのはあんまりな気がします。編者の興味がナンセンス系に無い、って感じ。
国内ものでは海野十三「人造人間殺人事件」での「科学が武器である。サイエンス!サイエンス!」というフレーズが印象に残ります。解りやすいスキズマトリックスといった味わいでロボ色薄い藤崎慎吾「コスモノートリス」を締めに持ってきたのは、事実よりの作家という面で、編者共感点も入っているのかも。

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femi kuti「afrika shrine」/Theピーズ他「synchronized rockers」/「特捜戦隊デカレンジャー特捜サウンドファイル2 ソングコレクション」

最近買ったCD×3

femi kuti「afrika shrine」
黒にオレンジというジャイアンツカラーが印象的な、femiのライブ盤。音質が良いからってせいもあるのだけれど、父譲りのAFROBEATというよりは、フランス製作(で骨抜きにされた)「ワールド・ミュージック」っていう感じで、同じくフランス製作だった、JAGATARAのメジャー盤みたい。
前作「fight to win」では父fela程に気持ちよいとは言えないものの、曲の短さと同時代リズム音楽(HIPHOP、REGGAE)風味の導入で、軽やかなAFROBEATを目指していて、それはそれでイイなぁと思っていたので、やや後退の印象で残念。思わず、前作を聴き直してしまいました。本作の中では、ちょっとブラジル系まったりギターとAFROBEATが併走する「I WANNA BE FREE」は、前作路線で気に入っていますが。

Theピーズ他「synchronized rockers」
Theピーズの現ds氏が所属していて「フリクリ」の音楽担当だったというぐらいしか私の場合、知識がないTHE PILLOWSのTRIBUTE盤。3分ギターロック中心のコンピで新規開拓+Theピーズ目的で購入。
しかし、わたしが原曲知らないせいでしょうが、カヴァー感がしない。桜井コブシが出る「ストレンジカメレオン」はサビのくどさに欠けるMr.CHILDENって感じだし、BUMP OF CHICKENの「ハイブリッドレインボウ」はファンタジィ入った名詞と「選ばれなかった」とかの詞が、自作のノリに共通してるせいもあってカヴァーって言われないと、わからないかも。すごい懐かしい名前を聞いた印象の、しかし先入観通りの打ち込み女ぼそぼそ声だったSARONMUSICと、まったりJAZZ女声Vocalを立てたGLAYの人以外は、ギターロック系というスタイルに統一されたためか、元バンドの個性より曲のポップだなあ、って印象が強く、ちょっと2003年4月10日の日記で触れたRAMONESトリビュートを思い出しました。褒め言葉。
現代和製メロコアの水準の高さを感じさせるELLEGARDENも良かったけれど、グランジというより英国シューゲイザー方面を感じさせる女性バンドnoodlesの力の抜けているがどこか可愛さの残る音は、気に入りました。アルバムチェックしてみよう。

わたしの目当てであるTheピーズは、というと、さすがに本家dsがtributeに参加って訳にはいかなかったのか、元THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのクハラカズユキ氏がds担当。復帰後以降を感じさせるハルの荒れた声(歌はアルバム中一番アレかも)と、アビさんの元気バリバリなギターといういつものスタイル。

「特捜戦隊デカレンジャー 特捜サウンドファイル2 ソングコレクション」
女性2人の合唱が印象的な嘘バンド名曲「girls in trouble! DEKARENGER」の別versionを映画版のendingで聴いて、元のversionの方が良いなぁと思っているうちに、欲しくなったので購入。
他では、ちょっと地味な曲かなぁ、でも地力を感じさせる、ささきいさお「デカマスターNEVER STOP」も勿論良いのだけれど、堀江美都子+子供コーラスで、歌のおねぇさん、といった味わいの「buddy Murphy〜マーフィーはともだち」が印象的。石野真子「MOTHER UNIVERSE」も、声の綺麗な人だけに許される弦バックのスローバラードで良いのですが、アイドル石野真子には、色々思い出すものもあって、ちょっと客観的に聴けないのでありました。

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2004年映画感想ページを作りました。

今年年始から、書き溜めていた映画の感想が溜まっていて、このページの更新しない日の埋め草利用(例)に使えるかな、と考えていたのですが、そういった「代原」使うのって、そのときの自分をあらわす「日記」らしくないなぁ、と思い直しました。

そんなわけで、右下のリンクにも追加しましたが、2004年映画感想ページを新規に作成しましたので、現時点で「ヴァン・ヘルシング」までの36本分ですが、今後も映画の感想は向こうに纏めておく予定。

それにしても、リスト作るので改めて読み直すと、「つらかった」「観ていて苦痛」「あんまり」といったネガティブ感想の嵐。ヒドイ感想です。別に辛口とか批判的な意図とかがある訳ではなく、単に見終わった「直後」の生理的感想を、データや他人の評価をなるべく見ずに忠実に書こうとしているだけなのですが。多分、作品選択に問題があるのか、面白がり感性の衰えか、いずれにせよ、わたしの方の問題でしょう。

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野尻泡介「クレギオン1 ヴェイスの盲点」

最近読んだ本

野尻泡介「クレギオン1 ヴェイスの盲点」 
ロストテクノロジーを制限条件にしたハードSFにしては、読みやすいのはさすが富士見ファンタジア文庫出身(読んだのはハヤカワ文庫再刊版ですが)と云ったところでしょうか。
ただ、宇宙飛行士と管制塔との短い交信でプロっぽく見せる小説に特有の人間味の無さと、ゲームねたらしい人工的プロットが、少女の自立ものが本来持つべき叙情性と遊離してしまっているので、小説としての感動はなかったです。そして、ゲームの難しさがわかりにくいため、それを解いた(主人公たちの)楽しさを共有出来ないのがつらいところ。

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ダイアナ・ウィン・ジョーンズ「ハウルの動く城2 アブダラと空飛ぶ絨毯」/アイザック・アシモフ「われはロボット[決定版]」

最近読んだ小説×2

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ「ハウルの動く城2 アブダラと空飛ぶ絨毯」
ラスボスバトルで設定を全部解決してしまった前作エンドからどう2を作るのか、と思いきや、前作キャラは顔見せ程度であって、新キャラによる独立したお話でした。
心根正しいが世俗成功のない青年が、お姫様と結ばれるべくジニイーと絨毯を駆使して努力する、というアラビアンナイト(というかその翻案もの)でよく見たような話。テンポ良く話はすすむものの、主人公がいい子ちゃんなせいで挫折成長などのキャラ変化もなければ、前作の城のような風変わり設定もなく、意外性に欠ける読後感だったのは残念。というか、つまらない話を前作キャラ登場ネタでごまかした志の低い作品かも、、、?

アイザック・アシモフ「われはロボット[決定版]」
映画も来るし、2X年ぶり(多分)に再読しようと思ったら処分しちゃったぽいので、買い直し。
「ロビィ」「堂々めぐり」と、落ちをかすかに覚えている位の忘却ぶりなのですが、結構楽しく再読できました。ルビさえ振れば児童文学売りも出来るんじゃないってくらいに読みやすい小説なので、よくできたパズルをつっかえることなく鑑賞できたから、かと。
「デスノート(単行本は一巻読了で中断。面白いんだけれど、面白さの予測が付きすぎる感が。)」や魔法の法則性を意識したハイ・ファンタジィが流行している昨今、ロボット三原則という架空ルールで律された世界でのパズル小説には、追い風が吹いているのかも、と感じました。逆に、現実社会をテーマにした重みから、パズル小説になりきれない終盤2作では、パーソナルな視線のない文明批評が、いかにも大文字用語指向なエスエフっていて、古臭くなってる、か。

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春の日のクマは好きですか?

別な場所で付けていた映画感想文を、こちらで展開することにしました。

春の日のクマは好きですか?2004年08月10日キネカ大森にて鑑賞。

鈴木杏とか連想する、目玉クリクリ系女優のかわいさを楽しむ一種のアイドル映画。話的には序盤はコミカルにするために、ヒロインは映画館でうるさく妄想癖(「クマ」はテディベア好きの主人公の幼児性の象徴?)のヤナ女だし、他キャラも、相手役は地下鉄運転中に恋人メール読むわ、ストーカー王子様は図書館の本に落書きするわ、と、恋愛至上主義者じゃない当方としては、思い入れが難しいキャラのオンパレード。あざ笑えば良いのかもしれないけれど。
でも、コメディ仕立ての序盤では主人恋の妄想ネタで笑い声が上がってたけれど、終盤の妄想シーンでは笑い声が全く出ない、ベタベタの恋愛映画化していくのはさらに辛かったです。
(妄想ギャグネタの原因たる)王子様への憧れを卒業して、身近にいる自分を好いてくれる奴とくっつく恋愛話、というなら、それはそれで良いのですが、その展開を納得させるためには、前半の笑われるような女というコミカルなところから、ハッピーエンドが似合うような恋愛対象レベルへの成長/質的転換が必要かと。例えば、(前半の妄想ネタの象徴たる)王子様にきちんと振られて、「身近な所に大事な人がいるんじゃない?」みたいな説教をされて、改心フラグ、ハッピーエンドなら納得できたんですが(王子様の正体を手袋くれた女性、というオチを予想してたせいもあります。文章だけで性別分かるんじゃ無ければ、そっちの方が無理が少なくなるような気がします。)
そういった、「カードキャプターさくら」最終話一個前的失恋イベントを本作が持たないのは、主人公の妄想が、そもそも、ぶっ飛び不思議ちゃん故なのか、挫折後の現実逃避であるのかが、中盤「スチュワーデス」になりたかったが挫折の話が出てくるまで分かりにくいせいで、女性観客の感情移入対象にネガティブな体験をさせたくなかったのかなぁ。これだけの無意識媚び付美人に感情移入できるのは、結構、勇者にも思えますが。

そういった物語上の落とし前をつけることなく無く、いかにも〜な韓国男性ムード歌謡(安全地帯風?)をBGM連発でラブに持っていかれても、、、

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JAMES BROWN「SOUL ON TOP」

JAMES BROWN「SOUL ON TOP」を聴きました。

JAMES BROWN の1969年作、ということは、60年代末FUNKが確立してからDISCOが到来する70年代中盤まで、という彼の黄金期の作品。それが初CD化ということで、大きな期待をしておりましたが、期待を裏切らない作品でした。

JAZZ ORGANの大御所JIMMY SMITHでお馴染み(わたしの場合)VERVEレーベルのロゴ入りで、TOWER RECORD店頭ポップにもあるような「JB、JAZZを歌う」という1種の企画ものなのですが、JAZZといっても要はバックがビッグバンド(LOUIE BELLSON ORCHESTRA、ただJB'SのMACEO PARKERのクレジットもあり)になっているだけで、「I Feeeeeeeeeeeel Good!」的迫力のある叫び声はまさしくJB節(スローな曲ではそれなりに抑制が利いていますが)。そんなわけでJBの他作と変わらずに聴くことができます。
本作中には、何曲かJBライブ定番ナンバーが収録されていますが、中でも「IT'S A MAN'S MAN'S MAN'S WORLD」は、正規盤でのブルース・演歌くさいコブシ回しが実は苦手な曲なのですが、JAZZ化ということでコブシが縮小していて、ブルース音痴のわたしには本作のVERSIONの方が好みなくらい。POPさとJBさが巧くバランスした本作中のベストをあげるとすると、ANIMALSをちょっと連想するドラマチックさが魅力な「THE MAN IN THE GLASS」でしょうか。

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ダイアナ・ウィン・ジョーンズ「魔法使いハウルと火の悪魔」

知りあいに、(映画はともかく原作は)面白いファンタジィです、と薦められてダイアナ・ウィン・ジョーンズ「魔法使いハウルと火の悪魔」を読みました。

映画予告編での、戦争云々といったシリアスぶりは原作にはなく、ファンタジィ固有名詞ネタが少々あざといのを除けば、ファンタジィ世界を舞台にした、ひねくれ者のプレイボーイと意地っ張り女の子との遠藤淑子(「R.O.D-THE.T.V.」の解説をきっかけに白泉社文庫纏め読み。エヴァンジェリン姫シリーズは面白いですねぇ)に通じるような変設定ラブコメ、なライトノベルだなぁ、と思いつつ、テンポ良く読了しました。

見かけと中身が違うキャラクターやファンタジィ設定などにも独自性が感じられ、児童書チックな「素直さ」ばかりが気になった「ハリー・ポッターと賢者の石」よりは断然好印象。もちろん、本作もルビ付きハードカバーだし、児童書の範疇に入る作品ではあると思いますけれど、それ以外の目的で読んでもアリな作品、かと。ハリポタは1巻で脱落してしまいましたが、こちらは続編「ハウルの動く城2アブダラと空飛ぶ絨毯」にも手を出す予定です。

ただ、終盤近くまで読んでいて、このまま、ずっと押し掛け女房ものが続くのか、と思ったいたところ、唐突にラスボスと戦って、いきなり終わったのには少々びっくりし、その、落ち着いて考えると展開が不自然、ぶりに「千と千尋の恩返し」をちょっと連想しました。ってことは、画面快楽でいろんなものを押し切る宮崎駿映画化は、リアル指向の細田守版より、実は正解なのかも(「デジモンアドベンチャーぼくらのウォーゲーム」大好きなので困りものなのですが)。

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アーロン・マックルーダー「ブーンドックス」/司馬遼太郎「燃えよ剣」/本田透「家電裏テク超講座 魁!録画塾」

最近読んだ書物×3

アーロン・マックルーダー「ブーンドックス」
パブリックエネミー好き(ボビー・マクファーリン批判は「FIGHT THE POWER」の歌詞からかな?バスケ映画のサントラ以降こないだのまでチェックしてなかったり、、、PE。「コンシャス・ラップ(死語)」でのライバル格だったKRS-ONEとかは聴いているのだろうか、主人公。)の兄と、ギャングスタラップ好きの弟、その中間っぽいビギー好きの友人、をメインキャラとした新聞四コマで、黒人文化ネタと同じくらい、音楽ねたに溢れた作。パプ・ダディの白人元ネタ、といっても「見つめていたい」ネタのビギー追悼曲ぐらいしか思いつかないんだけれど、そういう音楽ねたを実感出来る/感覚的に笑える前半部分は、非常に面白いです。BMR丸屋九兵衛さんのコラムで、むかし、序盤の女の子ネタ紹介していたけれど、音楽から米国文化をみていく、あのコラムに通じる楽しさがあります。
反面、後半、というか9/11以降掲載分、反ブッシュとその無力感ばかりをシリアスに描くようになってからは、4コマものと言うこともあって、単調な印象に。もちろん、2003年4月1日の「地球防衛家のヒトビト」(単行本化されたときについ買ってしまいましたが、3年分の4コマってまとめて読むと疲れます。と、これを読んだときも思った。)みたいな気楽さは当事者は難しいだろうけれど、ちょっとお勉強感が息苦しいです。が、スピーチ、レニクラを思わせる、メタルフレーム眼鏡くんという顔写真からも伝わってくる、いかにもインテリによる作品らしい、ともいえます。

司馬遼太郎「燃えよ剣」
たまにテレビ付けたら、佐藤浩市がやられる回だった大河ドラマ「新撰組!」観て、前後が分からないと不便だなぁ、と思ったのと、「全日本妹選手権6巻」で、すべての新撰組ものの源流たる名作、と云う、作中キャラの評価に期待して、文春ウェブ文庫の電子書籍を購入。600円×2は他の手段と比較すると微妙な価格ですが、それはさておき。

新撰組や近藤勇はおろか、主人公の土方歳三さえ、美化していない(沖田の出番がほとんどないのに驚き)ため、前半の主人公たちが大した理由もなく殺し合うだけの展開(客観的に史上のできごとをみれば、それで正しいのでしょうけれど)に、801の感じられないキャラ的にも、成り上がり感のないシチュエーションにも全く感情移入出来ず、読み進むのが辛かったです(作中、作者が顔を出し、「というのが真の男なのであり、女も惚れるのである」みたいな言説をするのは、小説読みとしては非常に興ざめした、という理由もありますが。エッセイ小説と同じように人気あるな理由も伺えますが、わたしはダメだな、こういうの。ある種の女流作家がつらいのと同じ理由。フィクションなら作者は裏方に徹して欲しいし、私小説なら自慢じゃなく、自虐的なストイックさがないと。)

終盤、鳥羽伏見の戦い以降の、有能な主人公は頑張ったが大局的には負け戦、な描写が続くところは「銀河英雄伝説」や架空戦記物に通じる美学が感じられて、面白かったですが。

「家電裏テク超講座 魁!録画塾」
「オリはキモメン、ドーン」でおなじみ自虐日記webサイト、しろはたを執筆する本田透氏の「アニメ録画徹底活用テクニック」に続くDVDレコーダー関連のムック第2作。購入理由は、Webサイト愛読ご祝儀ということもありますが、ありがちなアングラテクノロジーの紹介ではなく、画質への拘りをはじめとした、個人的な録画哲学を語る部分がwebサイトと同じように面白いため。わたし自身は、本ムックでメイン紹介されている東芝RD使いではなく、本作でも少々触れられている松下DMR-E200Hをmpeg4製造用に持ってはいるもののPC録画派(リモコン操作がめんどくさいので)。なわけで、情報として、役に立つものがそうあるってわけじゃないのですが「評論 人はなぜ、テレビ放送を録りためるのか?」とかは、タイトルだけでも爆笑してしまったので、満足。
「妹ムック」どうしよう。

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