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「ベルヴィル・ランデブー」

2005年1月3日新宿テアトルタイムズスクエアにて、仏アニメ「ベルヴィル・ランデブー」を見ました。

絵柄を気に入って観に行ったところ、おはなし的には納得行かないことだらけでした。が、シャンソン風主題歌は気に入ったので、ギリギリOK

絵的には、大友克洋「大砲の町」的、灰色基調で大きな一枚絵スクロールと、妙にカクカクした、というかヨタヨタ歩くTV版「BECK」(第1話しか見てないけれど)ノリの「アニメーション」です。が、単なる日常描写にアコーディオンの物悲しい曲、地道に追跡するシーンに荘厳なオペラ風、という音楽のハメ方の不思議さのせいか、ギャングに攫われた孫息子をおばあちゃんと飼い犬が追いかける、という活劇話とは思えないくらいに、盛り上がり温度は低いです。ラストバトルは強い仲間の力を借りて勝つという展開なのですが、その仲間が出来る理由が音楽が気に入ったからだったし、日常は暗く悲しく芸術だけが輝く、というような、いかにも仏蘭西産的芸術至上の世界観ってことなのか。

新聞紙、冷蔵庫、掃除機を楽器とするシャンソン風主題歌はCD買うくらい気に入り、芸術至上主義共感可能になったので、この映画はぎりぎりOKといったところなのですが、イマイチ納得行かないところが多い映画でした。命からがら逃げ出したカエルが電車に轢かれて死ぬシーンは、動物虐待ギャグかもしれませんが、全く笑えなかったし。
エヴァンゲリオン魚眼レンズ演出的目のアップばかりで、台詞もない自転車漕ぎロボ状態の孫息子が不気味で、その孫息子を無表情無言で溺愛する主人公にも、あまり感情移入できないので、つい、餌を貰えずに悲しんでいる主人公の飼い犬の方に肩入れして観てしまいました。そうすると、犬がパンクしたタイヤの代わりに使われたりしているシーンは、ただただ悲惨な雰囲気に。昔のアメリカ産アニメのように、どんな目にあっても次のシーンでは元通り、といった陽気さが全くないので気楽に観られないのでした。

スピード感も危機感もなく、淡々と敵車を壊すカーチェイスや、ネズミ顔の敵役にミッキーマウス耳を付けさせるシーンとかもあったので、映画全体が反(ハリウッド盛り上げ・ディズニー)的意図で、わざとやってるのかもしれないけれど。仏蘭西産だし。

主題歌目当てで買った輸入盤サントラCDには、主題歌のバージョン違いが、デモ、英語版、仏語版&歌い始める前の新聞紙セッション「Cabaret Hoover」 、テレビから流れてくる版「Cabaret Opening」、橋の下での演奏シーン版「Under The Bridge」、と盛りだくさん入っていて満足。

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