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カート・ビュシーク「アストロシティ:ライフ・イン・ザ・ビッグシティ」

最近読んだアメコミ。昨今のアメコミ系映画での「ヒーローはつらいよ」描写をもう一ひねりした佳作

アメコミヒーローの活躍を見守る新聞記者を通して、アメリカの歴史(というよりノスタルジー)を描いた、「マーブルズ」のライター(お話のほう。絵は別の人)の新作。

今度も基本的には「マーブルズ」の延長線なつくり。ヒーローの住む世界で、ヒーローにいろんなもの(希望とか)を託しながら暮らしている庶民(含む、私生活でのヒーロー自身)たちの何げない一日をオムニバス的に描いています。「スパイダーマン2」「Mr.インクレディブル」とアメコミ系映画での日常世界とのギャップに苦しむヒーロー描写というか、「ヒーローはつらいよ」が入ってましたが、本作ではさらに、「ヒーローはつらいよ」すら常識化、日常化していて、なんか来るとこまで来たなぁ感があります。

本作と「マーブルズ」との違いは、オリジナル世界「アストロシティ」を舞台にしているので「アメリカ」色が薄い点。わたしには、ミスター・ドーナッツ店内や「フォレスト・ガンプ」的アメリカ50年代ノスタルジー狙って迎合した嫌らしさがなくなっていて好印象ですけれど、「単なるアメコミでは無い」的言説で権威付けするのが難しくなっているのも確かなので、好みは別れそう。

作中では、「マーブルズ」を連想させる新聞記者の職業モラル話の第2話THE SCOPE、70年代SFな鬱屈ラストな第5話RECONNAISSANCEが、オチが決まっていて印象に残りました。


ただ、刊行予定の「コンフェッション」も出たら買うと思いますけど、(「マーブルズ」作画のアレックス・ロスみたく)絵が油絵風で凄い、って訳じゃないんだし、紙質下げて構いませんから、もうちょい価格を、、、はグチかな、200頁3400円。

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