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ローレライ/ワンピース オマツリ男爵と秘密の島

思い入れ有る監督の新作映画×2。大感動という訳には、、、

ローレライ
2005.03.12新宿コマ劇場にて鑑賞

話はどうかと思うものの、メカ描写とピエール瀧のアニメ的誇張がうまく嵌まっている。

ミニモニ映画のヒグチ監督の新作。

潜水艦の主砲発射準備動作を人間を映さずにちまちまとやるのはアニメっぽい「メカ(機械を道具、場所ではなく偏愛の対象と見なすフェチズム)描写」で、ガメラ特撮を担当した樋口監督らしさは健在。人間のほうまで髭と煙草で「大人」を表現するアニメ的記号表現なのにはひいてしまいますが。

お話は2.26〜劇場版「パトレイバー」でおなじみ、腐った戦後社会を憎む系テロリストと主人公が戦う話なのですけれど、その種の理屈を支えるべき台詞があまりにも「書き言葉」な上に、押井守系の小難しいハッタリもないので、説得力なし。

そこに説得力を与えるべきは、主人公(妻夫木君はラブコメ要員なので)の役所広司の「総員に告ぐ」、な演説力だと思うのですが、持ち味の弱い人間味描写を見せる描写がないために、「書き言葉」な作品テーマを読み上げるスピーカーに堕してしまっています。フィクションの中の演説というと、どしても、ギレン閣下のような声優説得力をわたしは期待してしまうので、実写だと難しいところですね。

主役よりむしろ脇役の方に、記号的ながら良キャラ描写有りってのも、いかにもアニメ的。下士官役のピエール瀧は、その(人間離れした)見掛けを生かした一見ゴツイが実は繊細、というオイシイキャラクター。瀧と、國村隼の携帯電話のCM的物分りのいい親父が、キャラが一番明解だったかも。副官の柳葉敏郎も悪くは無いですが、映画上映前に「踊る大捜査線」関連作の予告編での登場を見せられて、中の人が気になり過ぎちゃって純粋に作品中キャラクターとして観られなかったのが残念な所。


ワンピース オマツリ男爵と秘密の島
2005.03.12新宿文化シネマ4にて鑑賞

「ワンピース」と「大塚明夫」が醸し出すお約束安心感には細田監督も勝てなかったか、残念。

「どれみと魔女をやめた魔女」「劇場版デジタルモンスター ぼくらのウォーゲーム!」の細田監督には「ハウル」監督降板の件由来の判官びいきも入って、かなりプラス期待して視聴に臨んだのですが...

中盤までのユーモラスなバトルという、いかにも「ワンピース」といった、サブキャラ戦は正直退屈。仲間を失って(「仲間の声援」を前提に勝つ、というワンピースらしさを捨て)、自分の絶望とキモ悪く戦う終盤戦でやっと盛り上がってきます。キモ悪さを劇場版「アニメーション」ならではのグニャグニャ変形と「ぼくらのウォーゲーム!」でもお馴染みの、ちっちゃい物がウンカのように群れる表現、という「絵」的な表現の独自性で、テンション高し。

ただ、その「絵」の迫力が話の迫力に繋がっていないのが難点。

話は、永遠のループ世界という舞台を通じて、主人公に(「仲間の死」を受け入れられるか、という)作品世界を脱出する決断を問う、いわば、「ビューティフル・ドリーマー」的、シリーズのお約束批判、仮想最終回なのです。が、その問いかける側、主人公を追いつめる側、つまり敵に、孤独な乱暴者キャラに大塚明夫声が当然に与える以上の存在感が無いのです。結果、劇場版「ハム太郎」を始めとした、「実はいい奴だった声:大塚明夫キャラと戦う話」の1バリエーションに堕してしまった感が有り、「どうせこの先続くワンピースの劇場版という1エピソード、元鞘目出度し目出度しで終わりなんだだろうな」、的出来レース感が漂ってしまいました。

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