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映画「ザ・プラネット/火星人メルカーノ」

映画「ザ・プラネット/火星人メルカーノ」2005.03.13渋谷UPLINK Xにて鑑賞。

しょーもない(が嫌いになれない)アルゼンチン産SFアニメーション。

火星人と地球人の少年が、バーチャルリアリティとネット通販で人間をダメにする大企業の陰謀と戦う話。というと、まともそうですが、実物はそんなことはなく。

しかし、冒頭の、TVは下らないから別の物を盗もうとする少年も、「The3名様」風絵柄のトレッキー主人公も、頭の悪いラダイト運動の人も、その他の人たちも、登場人物はみな感心できないクズのような奴ばかり。そして、大した理由もなく光線銃で警備員の腹をぶち破る火星人にも、感情移入は出来ず。風刺、悪意(ギャグ)を抜いて殺伐描写だけが残った「サウスパーク」というか、コドモが「ウンコ」と連呼してるのを聞き続けるような、どうしようもない荒涼感に溢れていました。が、だから嫌な気分かというとそうでもなく。

何故か、「火星人メルカーノ」を見終わって、凄くスッキリと劇場を出たのでした。(併映の「ザ・プラネット」はフェルナンド・カブサッキによるメロディのないループねたの音楽に、実験アニメーションを付けた1時間のフィルムが退屈で、眠りまくってしまったという事情もあるのですが。面白かったのは、ノイズ前衛ロックをバックに女パイロットが犬と戦う3分短編ぐらい。)

というのも、わたしは劇場版ぐらいしか観ていないのですが、「サウスパーク」での「悪意」というか、悪意という理由付けされた人が死ぬネタや、「シティ・オブ・ブラジル」での笑いながらデカイ銃で殺しまくる子供、という社会批判的意図が透けて見える実話ネタ描写、が苦手なのです。そういった、エクスキューズがあるから殺伐描写を許容するってのは、特攻自爆死を犬死により持ち上げる(あくまでフィクションの中での位置づけですけど)ような気持ち悪さを感じてしまいます。

対して、本作での光線銃で血が飛び散るという、意図なき虐殺描写は、観ていて気が楽だったなぁ。3秒で思いついたようなラストの下らな過ぎるオチも、「脱力」、というか画面に向かって「ば〜か、ば〜か」と言いたくなりましたが、後味悪い作品を観た後に、脳内に澱む「つらかった」感はなし。わたしが馬鹿になっただけのような気もしますが。

現代コメディアンってどんなものかね、と思って観た年末のM1で、死ぬほどつまらなく見えた(「ちょっと変」なのをお約束的に笑って貰いたいらしい)「麒麟」「タカアンドトシ」が、先日の「爆笑オンエアバトル」中だと、上澄みの方なのに気づいて、なんか悲しい気分になった(こういうのを楽しむ能力が自分にないんだなぁ、と。)のですが、笑わせようとする意図が見えるほど、波長が合わなかったときには不快であり、意図がなければ良いのです、それは「変」なだけだから。

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