SFマガジン2006年2月号「日本作家特集」
「日本作家特集」といいつつ海外物も充実していて嬉しいところ。
夢枕獏「小角の城」
改行の連発がいかにもこの作者らしい文章の新連載。のっけから伊賀者VS妖僧のバトルで、快調な出だし。
小川一水「ハイフライト・マイスター」
引きこもりの宇宙飛行士、という設定は面白い。ラストで改心するのが気にくわないのはわたしの事情。
新城カズマ「月を買った御婦人」
スチームパンク宇宙開発史。落ちのない短編スチームパンクは雰囲気で終わってしまいます。
藤田雅矢「ダーフの島」
文化人類学味な設定をホラー落ちで手堅く纏めた感じ。
牧野修「純潔の地に、獣たれ童貞の徒よ」
シリーズ他作を読んでいないせいか、類型的オタク論肯定論小説にしか見えず。
連載田中啓文「罪火大戦ジャン・ゴーレ」
行軍中。そろそろダジャレの最中に人が死ぬ以外の展開も観たいところ。
スティーヴン・バクスター「痕跡」
ファーストコンタクトと人間原理ねたと心の問題の三題噺をオーソドックスに纏めただけだと、イーガン「ワンの絨毯」の捻りっぷりと比べてしまうと…
ブルース・スターリング「ルシフェラーゼ」
昆虫擬人化小説の形で、不可解な生殖衝動をとっつきやすく描く。SFならでは、といった感じ。
ジェイン・ヨーレン「マレーシアの人魚」
民話の「三つの道具の手助けによる逃避行」パターンを連想させる、展開で引きつけるロゥファンタジィ。
キース・ロバーツ「魔女」「湖畔の少女」
幼い魔女アニタを主人公とした2作。「湖畔の少女」は終盤の長い文章が陰鬱さを出している。
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