« 「第二回切株派決起集会 惨劇!鮮血のしたたり」に行ってきました。 | Main | 「iJockey 田中理恵のボイスシャッフル」 »

DVD「ハードロック・ハイジャック」

目立ちたいばかりにラジオ局を占拠したら、ほんとに成功してしまう、という安直展開の白人ロック兄ちゃん向け御伽話。というのが、最近観たDVDの感想。

80年代ハードロックなデイブ・リー・ロス、90年代NWなプライマル・スクリーム「ロックス」、パンクのラモーンズと、アーティストの文脈を無視して快楽主義の騒音系を並べているBGMは、この映画を象徴している気が。白人若者が騒ぐときの実用音楽としてのハード・ロック気分、という。

作中、肯定的に描かれていた大人側のDJが、中盤、(アーティストの文脈側の象徴である)「レノンとともにロックは死んだ」、な絶望の人だったことが明かされ、ラストでは楽器を壊す(=非音楽な)ライブの楽しさをみて、若者の元気さに帰依する展開にも伺われますが、主人公側が何の苦労もなく成功する本筋も、若者全面肯定気分。

ヒップホップ知識で黒人に迎合しようとする、馬鹿にサレッ子なドラマー役に、アダム・サンドラー。馬鹿にされているスティックス「ベイブ」を聴く、ということで、いい人キャラを表現していた「ビッグ・ダディ」を連想させて、「ロック」音楽ではなく、若者気分やキャラを表現するための「ロック」な、音楽家映画。

ラストこそ、音楽家映画の名作、「ブルース・ブラザース」ラストと同じ、監獄ロック落ちながら、その後、成功しましたテロップで「めでたし、めでたし」的な説明をしてしまうので、「ブルース・ブラザース」での、止まらないなら(音楽を)一生やってろ的痛快感はありません。音楽を演奏せずにはいられない、というアーティスト気質より、ロックで楽しく騒ぎたい、そしてできれば「成功」したいという主人公側の欲望が肯定されていて、そこに共感できないと、御伽話感がぬぐえず、観ていて辛い映画でした。

|

« 「第二回切株派決起集会 惨劇!鮮血のしたたり」に行ってきました。 | Main | 「iJockey 田中理恵のボイスシャッフル」 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/11715/8512295

Listed below are links to weblogs that reference DVD「ハードロック・ハイジャック」:

« 「第二回切株派決起集会 惨劇!鮮血のしたたり」に行ってきました。 | Main | 「iJockey 田中理恵のボイスシャッフル」 »