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原作アラン・ムーア/作画デヴィッド・ロイド「Vフォー・ヴェンデッタ」(小学館プロダクション)

映画化がらみで刊行のアメコミ。気取った台詞好きの仮面男が、管理社会に立ち向かう話です。

物語の大部分を、管理社会(の登場人物)側から描く為、設定はよく解らないまま(1回読んだだけなので、読み飛ばした部分が多そうですけど。読み返さなきゃ)進みます。話のせいもあり、キャラクター中心に読んでしまいました。
第2部での、ヒロインの成長物語のシーンを含め、不条理な設定に苦悩する、時代がかったドラマに見えてしまいました。感動的ではあるのですが。世界観が不条理な設定以上のものになっていないといいますか。

町山智浩による帯では、「9.11テロ以降の現実世界と共鳴」と言っておりますけれど、作者のアラン・ムーア自身が、序文で「今見ればあまりにメロドラマ的で、そもそもがナイーブすぎる」と語っている世界観ですので、帯のような(時代に寄り添った)意義付けをするのはどうかな、という気がします。もちろん帯な訳ですし、宣伝文句としてはアリ、ですけれど。

ただ、管理社会ネタといいますか、誰かが見えないところで世界を操作している、っていう世界観は、敵味方おかまいなしに炭疽菌使っておいて、「表向きには火星人類は風邪の菌で死滅ということに」なっている「続・リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン」や、300年前に本星では終わっていた戦いを小野田さん状態で続けていた「ワイルドキャッツ」終盤を描いた、アラン・ムーアの芸風かな、とは思いました。

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田村ゆかり「銀の旋律、記憶の水音。」

ほぼ、1年ぶりの5thアルバム。過去のシングル的かわいい路線の「デイジー・ブルー」や、レナウン娘っぽい「イェイ!イェイ!」かけ声が、いかにもステージ映えしそうなアップテンポ作「fancy baby doll」といった派手目の曲で、ジャンルの定番を押さえつつも、色々な曲が入っていて、バラエティのあるつくりになっています。

本作中では、柔らかい歌い方が印象的な歌謡バラード「宵待ちの花」、オーケストラ・ヒット風の音を多様する、80年代のストック・エイトケン・ウォーターマン型(「ラブ・マシーン」でも良いですけれど)デジタル・ビート「Amazing Kiss」「きらら時間旅行」を思い起こさせる偽ジャズ路線「Black cherry」が、特に気に入りました。

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米澤穂信「夏期限定トロピカルパフェ事件」(創元推理文庫)

シリーズ2冊目を初読(解説には前作を読んでいるとより楽しい、とのことですが話は独立しています)。

冒頭の短編は、無表情系女子とお菓子つまみ食い勝負、という、北村薫の落語家と女子大生物を連想させるような牧歌的展開。高校生カップルが主役ですし、作りは丁寧ですけれど、文系女子萌えミステリーかぁ…と思ってたら。

探偵の推理により、真犯人の邪悪さが徐々に明らかになる終盤の展開は、かなり意外でした。前作も読みましょうか。

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映画「機動戦士ZガンダムIII -星の鼓動は愛-」

3部作からなる映画の1,2も観ていなければ、TV版も数話観ただけ。とてもとても、この複雑な物語を理解するには至りませんでした。

対抗する4つ(?)どもえ勢力同士が会議とロボット戦闘中の(会話ではなく)独り言を延々と繰り返す展開。

ダイジェストだからでしょうか、ロボット戦闘と勢力争いとの関連を示す描写がありません。言葉のみで各勢力の強弱を表現するため、画面の中の現実が把握しづらいつくりになっています。しかも、榊原良子の声はドスが効きすぎていて、作中キャラのカリスマを超えているかのようなので、言葉の重みがほんとうにキャラの重みなのかも分かり難く。ダイジェストにしても、よく解らないダイジェストだなぁという感想のみが残りました。

主人公がゲイナー君ロラン・セアック型の空気キャラな為、空気キャラに死者をイタコ的に口寄せさせて勝つ、というラストには不自然さはなかったですが、権力抗争をファンタジーで解決する安直さは否めません。

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映画「ドゥーム」

映画「ドゥーム」
FirstPersonShootingゲームの古典(わたしにとっても、メガドライブ32X版での美しい思い出)を映画化したもの。低予算のせいでしょうか、モンスター登場をケチった前半は「エイリアン」タイプの密室SFホラーが延々と続く退屈な展開です。

中盤、ちょっとだけですけれど、FPSらしい一人称視点が入ります。視線移動系の映像は苦痛なのですが、尺が少なかったのと、縦揺れが少ないので、気分が悪くなることはなかったです。ゲームオーバー&リロードや、近くの物を誘爆させて敵を倒す、といったゲームのネタを映像化してくれていて、原作ファンへのサービスは嬉しかったです。

プロレス出身のザ・ロックを出演させているから仕方がないのかもしれませんが、最終決戦はザ・ロックとのプロレス的対マン・バトル。結局、登場するのはインプのみで、ゲームに出てくるサイバーデーモン等の大型モンスターの映像化が無かったのは残念なところではあります。

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本田透企画・監修「ファントム」

電波男の知名度を利用して作家・編集者方面への展開を図る、というコンセプトが前に出てしまったためか、雑誌として先入観通りの作品を読むと、驚きに欠けるのも確か。

基本的には小説誌で、巻頭は、本田透自身による「Inocent World」。電波男で提唱した世界観の、未来から来たターミネーター型過去改変物です。氏の小説同様、根暗青年の情念を、緩い美少女ととの掛け合いでソフトに纏めたような作風。

「Inocent World」をはじめとして、引きこもり系根暗青年のルサンチマンもののテーマアンソロジー?といった感じ。連続で似たような現実女への怨念文ばかりを読んでいますと、自家中毒っぽくなったりします。なので、何のひねりもない、ぬるま湯状態の萌え小説木之本みけ「ネコミミリア」が逆に新鮮だったりします。テーマと無縁にオチのある普通の小説な、山本弘「地獄はここに」は、場違い感すらあります。
全370頁と分厚いため、小説以外も色々ありますが、滝本竜彦倉田英之のインタビューは「電波大戦」でのインタビューの延長線上なので驚きはないのが残念。柳下毅一郎のエッセイ「キモメンの映画史」は事例も多くて読みやすい文章でした。

しっと「しようよ」は、非常に読みづらい(コマ割のある「マンガ」を作者が描き慣れていないのかも?)のですが、言いたいことを直接ぶつける絶叫フォーク的味わいが有りました。本田氏の良さも、内容ではなく言いたいことへの情念の暴走だと思っているので、情念を、絶望と萌えの二元論に綺麗に纏めようとしてしまう小説よりも、好印象だったりします。

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ストレイテナー「Dear Deadman」

「Melodic Storm」を試聴してギターバリバリのわりにメロディアスなところが気に入っていたギターバンド。最新アルバムがiTMS入りしていたのに気づいて、購入。

アルバム全体でも、ポップで高品質なギターロック、とった印象を受けました。ただ、アルバム一枚通して聴いてみますと、メロディといいますか、サビの盛り上げ方が「Melodic Storm」型の一種類しかなくて、しかも、曲名になっている英単語をサビのところで連呼する展開の曲が多く、ちょっと一本調子に感じてしまうところもありました。

かなりピコピコなシンセと声エフェクト入りでデジ・ロックな「Discography」、初期U2っぽいドラマチックさのある「The Novemberist」、冒頭がPolice「見つめていたい」を連想させる、「Farewell Dear Deadman」といった、「Melodic Storm」型から外れたような感じの曲が、聴いていて面白かったです。

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沢田研二「俺たち最高」

久しぶりに見た、NHKの弁護士ものドラマの番宣では、いい人脇役オーラが炸裂していますね、と思っていたところに、タイミング良く、新曲がiTMSに入っていました。んで、衝動買い。

スポーツ応援歌っぽい「ドン、ドン、ドドドン」というバックの音と、表題繰り返しの歌詞。応援歌的盛り上がりだけって気もしますが、独特のけだるい歌声には、色気みたいなものがあって聴かせます。流石、沢田研二という所ですか。

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藤崎慎吾「レフト・アローン」(ハヤカワ文庫JA)

「ロボット・オペラ」収録の「コスモノートリス」を含む5編からなる短編集。

「星窪」に、作品集もっとも強い印象を受けました。天文学者と芸術家との交換書簡という形式で、地に足の付いたSの世界から、トンデモ、もしくは、ニュー・サイエンスといいますか、Fの世界へと展開していくスタイルには、いかにも「ハイドゥナン」の作者らしい、「科学的な作り話」の味わいがあります。

猫の視覚モニターの話から、人の目には見えない”何か”の話へと繋がっていく「猫の天使」も同路線の快作。いきなりオカルト的な世界へ飛ぶのではなく、猫の髭の話とかを間に挟んでから、大ボラへと話を広げていく地道さがいい感じに説得力を与えています。大ネタの割に説得力があるのは、SFの良い部分でしょうか、と、久しぶりにジャンル肯定的な感想を持ちました。

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「BLACK LAGOON」/「姫様ご用心」/「ザ・サード~蒼い瞳の少女~」/「獣王星」/「ラブゲッCHU ~ミラクル声優白書~」/「XXXHOLiC」の第1話感想

2006年4月アニメ第1話感想×6

「リングにかけろ1」「スクールランブル」「アリア」といった、セカンドシーズン勢の1週目を『第1話』ではない、ということに致しますと、ここいら辺でアニメ第1話ラッシュも一段落、といったところでしょうか

「BLACK LAGOON」 (火曜深夜 TVK)
OP:「Red fraction」(MELL)吐き出すような英語歌にメタルなギターと打ち込み。
内容:サラリーマンが傭兵同士の抗争に巻き込まれる話。主義主張のない単なる殺し合いなので、主人公は気の毒ですが、その状況への不満を喚いているだけだと感情移入もしづらいです。爆風、破片描写に気合いの入った緻密な絵づくりは、往年のOVAを想起させますが、絵自体を楽しめませんと、物語を追って楽しむには辛いところです。

女性キャラが、豊口めぐみのサバサバとした声がはまり過ぎな、ララ・クロフト(トゥームレイダー)風短パンに2丁拳銃使い、というのは、(女性自立ものだった「アリーテ姫」の片渕監督らしい)アンチ・萌えな意図があるのでしょうか。△×

「姫様ご用心」(木曜深夜 WOWOW)(木曜深夜 WOWOW)
OP:「百発百中とらぶるん♪」(新谷良子、宮崎羽衣)「ふたりのアイランド」を連想。
ED:「CANDY☆POP☆SWEET☆HEART」(新谷良子)アップテンポな曲調に字余り詩。
内容:空回りキャラの暴走とアニメ的お遊びが、GalaxyAngelのスタッフキャストらしい作品。ただ、15分1話のスピーディさと無茶が味だったGalaxyAngelと違って、ストーリー物らしく、基本設定の紹介と謎キャラ導入で第1話30分が終わってしまい、話の展開は見えずじまい。作品の魅力が伝わっていない感じ。

レスリー役(多田野曜平)のルパン風口調は面白いですが。△×

「ザ・サード~蒼い瞳の少女~」(木曜深夜 WOWOW)
OP:「砂上の夢」(佐々木ゆう子)アコースティックな演奏をバックに、外国人が話す日本語のような、妙なイントネーションの歌
ED:「アイエヌジー」(超飛行少年)今時和風グランジ
内容:砂漠化した未来世界を舞台に、少女何でも屋の話。喋るメカと美少女、赤いバンダナと軍服、ポエム臭い少女のモノローグ、と、80年代前半のSFマンガの定番みたいな感じです。定番なせいもあってか、基本設定紹介と宇宙人?登場までが第1話の中に無理なく展開されていますし、表情の変化や夜空を綺麗に描いているのは好印象。

とはいえ、少女のモノローグと、頻出する、小杉十郎太によるナレーション(といいますか、おそらくは原作ライトノベルの朗読)が、あまりも自己陶酔ポエム臭く、ちょっと耐え難いノリではあります。△

「獣王星」(木曜深夜 フジ)
OP:「Deep in your heart」(堂本光一)ワールドミュージック入ったバックにブレス強調気味の男性歌
ED:「手をつないで」(ユンナ)高速女性弾き語り。
内容:サバイバルもの。冒頭の未来文明描写から、いきなり肉食植物が支配する刑務所惑星へ唐突に移動。二転三転する世界の設定を全部説明しただけで第1話が終わってしまったため、続きを見続けるモチベーションに欠ける第1話でした。少女マンガ特有の美形への思い入れで感情移入できるキャラがいれば、また、違うのでしょうけれど。

大長編と割り切って腰を据えてつきあえば、原作は面白そうですが。△×

「ラブゲッCHU ~ミラクル声優白書~」(火曜深夜 テレビ東京)
OP:「なないろなでしこ」(高本めぐみ)タイトル連呼のアイドル曲
ED:「Cry a little」(中林芽依)和製R&B風歌い方。
内容:(声優)アイドル成長物。腹を殴って、「いい腹筋ね」とか、コミカルなノリながら、メタに割り切って観ることが難しいぐらいには内幕物的描写も具体的。主人公を応援できない成長物を観るのは辛いので。×

「XXXHOLiC」(木曜深夜 TBS)
OP:「19才」(スガ シカオ)アコギと裏声ファンク
ED:「Reason」(Fonogenico)裏声ディーバ系
内容:妖怪退治物?第1話はキャラ紹介に終始しているので不明。
偉そうにした超能力者が自意識過剰女子をなじる展開は、同じCLAMP原作「東京BABYLON」にもありましたね、とか思い出したり。主人公の超能力者側に荷担することに決めていない第1話の段階で、主人公の独善性を観せつけられるのは、かなり不快でした。×

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Chicago「25 or 6 to 4」「DOES ANYBODY REALLY KNOW WHAT TIME IT IS ? 」

Chicagoのライブ盤「Rock in Toronto: Chicago - Recorded Live '69」iTMS入りしていましたので、ライブ盤の中から2曲をつまみ食い。

名意訳「長い夜」こと、「25 or 6 to 4」は、冒頭のリフが格好いい、タイトな演奏のブラス・ロックですが、ライブ盤だからでしょうか、中盤のギターソロが印象的でした。

こちらも名邦題「いったい現実を把握している者はいるだろうか?」(確か「ブギーポップ」の後書きでもネタにしてた記憶が)の「DOES ANYBODY REALLY KNOW WHAT TIME IT IS ? 」は、コーラスも入るポップな曲です。

残念なのは、音質が、(圧縮音源云々とは次元が違う)AMラジオっぽい籠もった感じなこと。ソースが古いからでしょうか。

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Julian Nott「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ! (オリジナル・サウンドトラック)」

同題の映画のサントラ。iTMS入りしていましたので、主題歌欲しさに購入(わたしのような奴が多いからなのでしょう。アルバム一括購入のみ可能になっています。全部で1500円ですし、別にいいですけどね)。

いかにも映画音楽といった感じの、オーソドックスな楽団スコアです。前半の怪奇、後半の活劇という、映画自身の展開を反映するかのように、「Harvest Offering (奪われたお供え物)」といった不安感をかき立てる曲と、「Fire Up the Bun-Vac (BV6000登場)」など、けたたましい勇壮な曲とが入り交じり。わたしは後者の方が好みです。

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Killing Joke「Hosannas from the Basements of Hell」

当然、初期作品のソリッドさは無く。youthプロデュースの「Pandemonium」「Democracy」のようなテクノ風気持ちよさも無いのですが…Killing Jokeの新作を聴きました。

バリバリのディストーションが入ったギターと、エコーが深く深くかかったボーカルを中心とした、類型的なヘヴィロックです。前作を試聴した時に感じました通りの印象なのでした。本作中では、縦ノリで盛り上がる、「Lightbringer」、ドンドコしたドラムが印象的な「Walking With Gods」あたりが、良い感触でした。

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「RAY THE ANIMATION」/「エア・ギア」/「いぬかみっ!」の第1話感想

2006年4月アニメ第1話感想×3

「RAY THE ANIMATION」(月曜深夜)
ED:「夕凪」(近江知永)女性バラード
天才医師もの。真面目に医療モラルの話をしている最中、何の伏線もなく、マンガチックな腕大回転攻撃でヤクザを吹っ飛ばしたら、全てが冗談に見えてしまいます。△×

「エア・ギア」(火曜深夜)
OP:「Chain」(BACK-ON)ラップ+ロック
ED:「SKY-2-HIGH」(skankfunk)ディストーションをかけた声にデジタルビート
内容:「ジェットセットラジオ」風のアイテムを使い、音楽はブレイクビーツ多用でカッコを付けつつも、お話は、チェーン使いの暴走族、伝説のチームといった、古風なバイクものです。マンガ版と違い、美少女絵の力で誤魔化されていた話の古くささが露わになっています。×

「いぬかみっ!」(水曜深夜)
OP:「ヒカリ」(堀江由衣)高速目、うるさめのバックにエコーのかかった歌。
ED:「友情物語 」(Aice5)シンセをバックに合唱もの
内容:ラブコメ入った妖怪退治もの。「うる星やつら」トリビュート系ながら、尖った所がないためギャグも失笑するしかなく。今期の第1話群の中でも、良く動いている綺麗な絵と、日本を代表するアイドル声優の無駄遣い感が激強。×

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「うたわれるもの」/「NANA」/「プリンセス・プリンセス」の第1話感想

2004年4月期アニメ第1話感想×3

「うたわれるもの」(日曜深夜TVK)
OP:「夢想歌」(Suara)和風メロディの女性ボーカル+シンセ
ED:「まどろみの輪廻」(河井英里)民族音楽味が少し入った女性ボーカル+シンセ
内容:アイヌっぽい辺境の村を舞台にした時代劇。ゲームのFF12同様、主人公の声を当てている、小山力也の誠実そうな声ゆえと思うのですが、善人のイイお話になりそうな雰囲気があります。△

「NANA」(水曜深夜 日本テレビ)
OP:「rose」(土屋アンナ)うるさめのギターロック
ED:「a little pain」(OLIVIA)ロッカバラード
内容:映画版より、ウザい方のナナによるモノローグが多く、観ていて疲れます。原作マンガ通りではあるのですが。×

「プリンセス・プリンセス」(水曜深夜 テレビ朝日)
OP:「キミと出逢ってから」(宮澤篤司)男性AOR
ED:「微笑みをあげたい」(team-F)軽めの打ち込み男性ボーカル
内容:原作刊行が新書館ということでBLというものなのでしょう。女装制度のある男子校の話。主要登場人物以外の一般生徒たちが、(凄くぞんざいな描き方で)頬染めだけしている様子は、不気味の極みでした。「ここはグリーンウッド」のような、特殊な制度や特殊な登場人物としての女装を扱った作品の場合は、観ていて特に抵抗がないのですが、ギャグとも思えない「一般」生徒の描写は異空間に見えました。×

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「ひまわりっ!」/「ひぐらしのなく頃に」/「女子高生 GIRLS-HIGH」/「夢使い」/「西の善き魔女 Astrea Testament」/「ガラスの艦隊」/「錬金3級 まじかる?ぽか~ん」/「スパイダーライダーズ ~オラクルの勇者たち~」/「生物彗星 WOO」の第1話感想

2006年4月アニメ第1話感想×9

「ひまわりっ!」(土曜深夜 TVK)
ED:「太陽のかけら」(白石涼子)ガールポップ
内容:女子校教師もの+忍者。やる気のない主人公と、(声優の演技を含めて)熱意から回りなヒロインと、主人公を馬鹿にしている周りの人しか出てきませんと、好意を持って見ることができません。×

「ひぐらしのなく頃に」(土曜深夜 TVK)
OP:「ひぐらしのなく頃に」(島みやえい子)アンビエント目のシンセに女性ボーカル。
ED:「why, or why not」(片霧烈火)ピアノをバックに囁き系英語歌詞
内容:いしいひさいち的デフォルメ絵や、今時の萌え絵柄美少女との楽しい掛け合いが続く、緩い空間の中、唐突に田舎殺戮ホラー味を差し込む、という原作のうま味通り。中原麻衣の怖い声も良し。○△

「女子高生 GIRLS-HIGH」(土曜深夜 TVK)
OP:「キラメク」(yozuca*)アップテンポな女性ボーカル。
ED:「incl.」(meg rock)特徴的なハスキー声のガールポップ
内容:、原作は1巻だけ読んでいますが、アニメでは露悪度が少し下がっている感があり、仲良し女子グループが主人公のたわいないコメディになっています。アニメより、アイドル集めて月曜ドラマランド的な実写作品として作るほうが似合いそうですが、ネタっぽいパンツ乱舞が、アニメならではの味でしょうか。ライバル役の雪野五月ほかテンポの速い掛け合いでも安心のキャストです。△

「夢使い」(土曜深夜 TVK)
OP:「夢迷宮~光と闇のダンス~」(YoKo)ALI PROJECT風
ED:「鼓動」(川澄綾子、真堂圭)女子輪唱。
内容:美少女サイコダイバーもの。登場人物紹介と第1話フォーマットを両方やったからかもしれませんが、かなりの段取り展開。反面、主人公がすごい理由を、能力者、としか説明していないため、主人公が他人の精神世界を断罪するバトル展開に宗教的な独善性を感じてしまって、ついて行けない世界に。△×

「西の善き魔女 Astrea Testament」(土曜深夜 TVK)
OP:「Starry Waltz」(kukui)線の細い女子ボーカル+弦
ED:「彼方」(マリアリア)スローな民族音楽裏声系。
内容:原作が好きだったの期待していまいしたが…ラストまで行くには仕方がないのかもしれませんけど、主人公の少女描写を省いて、展開ばかり変わりますと、訳がわからなすぎかも。△×

「ガラスの艦隊」(火曜深夜 テレビ朝日)
ED:「ナミダドロップ」(Plastic Tree)メロコア~歌謡パンク
内容:宇宙艦隊戦と、馬車やらテレタイプやら実体砲弾やらの古風な世界とを機械的に繋げているために、笑うしか無いような不自然描写の嵐。全部ナレーションとモノローグで物語を説明していますので、ひたすら薄っぺらく、音楽の荘厳さだけが浮いて見えます。△×

「錬金3級 まじかる?ぽか~ん」(水曜深夜 TVK)
OP:「鮮血の誓い」(妖精帝國)ギターと打込ロック女性ボーカル
ED:「しちゃいましょう」(斉藤桃子)安いキーボードの音をバックに女性ボーカル
怪物くんトリビュート?なパーティ編成のユルい美少女コメディ。登場人物の頭が悪い、という所しか笑いどころがありませんと…×


「スパイダーライダーズ ~オラクルの勇者たち~」(水曜夕 テレビ東京)
OP:「ALRIGHT」(倭製ジェロニモ&ラブゲリラエクスペリエンス)ギターロック
ED:「トワイライトタイム」(MCU)ラップロック
ED:異世界から来た少年が勇者のフォーマット。バトル中にかかる、荘厳なコーラス音楽の音量を大きくする、真下監督作品らしい雰囲気路線ながら、相当雑な敵キャラの絵など、安っぽさは拭えず。×


「生物彗星 WOO」(日曜夜 NHKハイビジョン)
OP:「Guardian Angel」(Splash Candy)イントネーションが変な女性ネオアコ
ED:「傘はひとつで足りるのかな…」(ガールズ・オン・ザ・ラン)女性バラード
内容:年頭の伊集院光司会の特番でも、マニア向けというにはNHK的な温さが有り、ファミリー向けというには取っつきが悪そうで、売りとなる方向性の見えない作品だなぁと思っていましたが…
第1話は、防衛軍関係の背景説明に尺を割いてしまったせいで、本筋は、やや自己中ぎみな反抗期女子が宇宙生物を拾ってきたら、宇宙生物の呼び出す触手がクラスメイトを食い尽くす、というところで、カタルシス無く終わってしまいます。若い女優の悲鳴だけで喜べる人以外には、視聴モチベーションの維持は困難。△×

(形式は、「タイトル」(曜日放送時期チャンネル)OP「曲名」(歌手)OP曲の印象EDも同様。内容:感想。視聴継続するかどうかの評価。オタ系甘く、キッズ系排除で、観逃したくありません○ 次を一応観ますか△ 視聴脱落× ○と△との中間○△ △と×との中間△×)

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「ストロベリー・パニック」/「彩雲国物語」/「銀魂」/「Soul Link」/「魔界戦記ディスガイア」/「シムーン」/「桜蘭高校ホスト部」/「ウィッチブレイド」/「ウルトラマンメビウス」/「少女 チャングムの夢」の第1話感想

2006年4月期アニメ第1話×10

「ストロベリー・パニック」(月曜深夜)
OP「少女迷路でつかまえて」(美郷あき)コブシ回しが懐かしい感じのガールポップ
ED「秘密ドールズ」(中原舞衣+清水愛)バックに流れる声優画像の影響でwink臭さを強く感じます
内容:女子校もの。中原麻衣らしい「はぃ~っ」も出る、普通の人である主人公が、おねぇさまワールドに違和感を持っている描写が入っているため、登場人物全員が彼岸の人である「マリア様がみてる」的異常性はありません。△

「彩雲国物語」(土曜朝)
OP:「はじまりの風」(平原綾香)
ED:「最高の片想い」(タイナカサチ)女性弾き語りバラード
内容:「普通の女の子」が美形に囲まれて生活することに、という古典的な少女向けながら、桑島法子演じる、真面目かつハイテンションな主人公に嫌みがないので、安心してみることが出来ます。○△

「銀魂」(火曜夕方)
OP:「pray」(Tommy heavenly6)女性グランジ。
ED:「風船ガム」(キャプテンストライダム)TMN系打ち込み。
内容:人情話の原作らしく、後味はよいのですが、スカしたギャグは滑り気味。音楽はホーンとか捻っています。△


「Soul Link」(金曜深夜)
OP「screaming」(橋本みゆき) ギター&高速リズムボックスに声量のない女性ボーカル。
ED:「dust trail」(橋本みゆき)女性ロッカ・バラード
内容:宇宙ステーションを舞台にした学園サスペンス?シャワーシーンのある古風な作り。美少女キャラをかわいく描くこと以外は手を抜いたような絵柄とキャラが多すぎて物語が全く始まらない第1話だと展開が遅そうです。×

「魔界戦記ディスガイア」(木曜深夜)
OP:「愛したげる」(LOVERIN TAMBURIN)ピアノバックにあたい系の唄。
ED:「鎖り」(川上彬子)淡々とした弾き語りから、スケールの大きな音に。
内容:魔王の子供と天使見習いの掛け合いがテンポよく。流線型の宇宙船とロボットと光線中とタイツのSFヒーロー(お馬鹿役)はレギュラーなのでしょうか。○△

「シムーン」(月曜深夜)
OP:「美しければそれでいい」(石川智晶)中近東入った節回しの歌
ED:「祈りの詩」(savage genius)打ち込みに女性ボーカル
内容:レズ巫女しか乗れない飛空挺を巡っての戦争。アコーディオン音楽と宗教の人特有の独善性が、ついて行けない感を増幅。ラストに登場する元気少女な主人公が閉塞を解いていければ良いのですが。△

「桜蘭高校ホスト部」(火曜深夜)
OP:「桜キッス」(河辺千恵子)ガール・ロック
ED:「疾走」(LAST ALLIANCE)自分を信じてロック
内容:ホスト部といっても金持ち高校生の道楽ですので、ホスト細腕繁盛記な「夜王」的生真面目さはなく。普通の女の子が美形に囲まれて生活することに、なっている少女マンガの舞台としての意味ぐらいか。脚本榎戸洋司的な象徴描写は一部に押さえて、スピーディに基本設定を説明したので嫌みがないのは良いです。○△

「ウィッチブレイド」(金曜深夜)
OP:「XTC(エクスタシー)」(サイキックラバー)ビジュアル系ビブラート入りロック。
ED:「あしたの手」(能登麻美子)囁き系
内容:一部水没した東京を舞台にした、変身もの。伏線もなくパトカー盗んで娘を追いかけるイージーな展開は、いかにもGONZO節。しっかり者の娘との交流でいい話化はしそうですが、ダメ母親+巨乳+声能登麻美子、という複合属性を面白がれるでしょうか。△

「ウルトラマンメビウス」(土曜夕)
OP:「ウルトラマンメビウス」(ProjectDMM with ウルトラ防衛隊)合唱団系
内容:ウルトラの父の台詞「今から君はウルトラマン」で始まり、25年ぶりの怪獣警報とかウルトラマンが伝説化した世界という、エムナナハチ(エイプリル・フールの架空SNS。「地球が欲しい」コミュにおける、マグマ星人のDQNぶりは最高。)にも通じる、「ウルトラ」のブランドに居直り感爆裂する、オタ指向ウルトラマン。

マックス同様の2回CMながら、変身理由と組織設定の説明を省いて、隊員たちのキャラ描写に徹したために、段取り感はなく。

後半、第1話からイデ隊員的にテーマを絶叫する旧隊員がドラマの中心か。それにしても、子供の場所確認サービスがCMの番組で、見知らぬウルトラマンの親切に抵抗のない子供を肯定的に描いちゃうのは大丈夫なのでしょうか。○△

「少女 チャングムの夢」(土曜夜)
OP:「今が大好き」(ユンナ)伸びのある女性ボーカル
ED:「祈り」(ユンナ)ミディアムテンポ。
内容:料理人出世もの。登場人物が出世を衒うこと無いのは時代劇だからでしょうか。段取り的ではありましたが、王様と暗殺者の話と盛りだくさん。エンディングのみ登場のSDキャラはかわいいですが、本編の絵はあか抜けないリアル風。△

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「牙」「妖逆門」「涼宮ハルヒの憂鬱」「吉永さんちのガーゴイル」の第1話感想

2006年4月期アニメ第1話感想×4

「牙」(日曜朝)
OP:「Sanctuary」(玉置成実)打ち込み女子
ED:「VeryVery」(アフロマニア)早口ラップ+ロック
内容:「ウィッチハンター・ロビン」、「エルゴプラクシー」的シックさのある絵柄で描かれた暗い未来を舞台に、反抗期少年と眼鏡生徒会長の耽美系で始まりましたが、一転、青空が広がる異世界モンスター召還バトルものに。異世界以降は普通になってしまいそうです。△×

「妖逆門」(月曜夕方)
OP:「メビウス」(Janne Da Arc)ビブラートがビジュアル系っぽいロック
ED:「ふろむ妖逆門」(きみどり)アコーディオンと童謡。
内容:少年主人公の声に小林由美子を当てるような、極めてオーソドックスな和風モンスターをカードで召還バトルもの。わたしは、あまりにも対象外。×

「涼宮ハルヒの憂鬱」(月曜深夜)
OP:「恋のミクル伝説」(後藤邑子)作中キャラによるわざと下手な女の子うた。
ED:「ハレ晴レユカイ」(平野綾、茅原実里、後藤邑子)ユーロ女子合唱。
内容:棒読み台詞や余計なものが写ってしまった画面とかが多発している、しろうと製作映画のパロディ、という趣向。原作は最初のだけ読んでいるので、キャラもうっすらとわかりますから、何とか楽しめました。けれど、第1話で何がやりたいのかはよくわかりません。、ミクル後藤邑子のふにゃふにゃした声の印象ばかりが残りました。

本作を製作した京都アニメーションの前作、フルメタル・パニック!The Second Raid」は、関智一演じる主人公が、勝ち気なヒロインを助けることができないトラウマに直面してウダウダし続けるものの、ラストで一転、ヒロインに尻をひっぱたかれた瞬間、いきなり覚醒して無敵になってしまう、という(それまでの苦悩はいったい何だったんだ感に溢れた)お話。同じく、関智一主人公が無駄にウジウジするアニメだった、ユーフォーテーブル製作「フタコイ・オルタナティブ」のヒロイン役を水橋かおりから雪野五月に変えただけなんじゃ、と思ったりした作品です。本作では、さらに、ユーフォーテーブルっぽい、無駄に凝ったお遊び好きのところまで、似せてしまったのでしょうか。お遊びのやり過ぎで、緻密に作られていることはわかるものの、笑えない、っていう展開になりそうな不安が漂います。○△

「吉永さんちのガーゴイル」(月曜深夜)
ED:「オハヨウ」(斎藤千和・水樹奈々・稲村優奈)オールディズ入ったアイドルソング。
ED:「愛においで、逢いにおいで」(斎藤千和・水樹奈々・稲村優奈)ギターが入った普通の曲の中では、パンチの効いた、水樹奈々の声が目立ちます。
ぷに絵&斎藤千和若本規夫の掛け合いというギャグ&魔法バトル展開、という、いかにもオタク向けな深夜アニメで扱うには、障害者やPSTDネタっていうのは、重すぎるんじゃないでしょうか。わたしには辛いです。×


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SFマガジン2005年6月号「西島大介&タカノ綾特集」

ココログでエラーが出ている、半角英数字&カタカナカテゴリーに「SFマガジン」が該当することに今、気がつきました。早々に修正せねば。

梶尾慎治「約束の地 恩讐星域 第1話」☆0
異世界開拓SF。異世界の描写より、開拓民同士のドロドロした人間関係の話が中心っぽいです。この作者に、余所で要求されるような甘い話にはしない?泣ける展開はラストだけになりそうな気も。
田中哲弥「フォクシーガール」☆-1
スーパーヒーローもののパロディというスタイルをなぞっただけ。
タカノ綾「火の星から飛んできたあの子たち」☆0
物語がないと、SF設定は少女の孤立感の象徴にしか見えません。作者自身に思い入れがあれば、また、見え方も違うのでしょうけれど。
連載夢枕獏「小角の城」☆0
前回と話が続いているだけで幸せになれます。
連載田中啓文「罪火大戦ジャン・ゴーレ」☆0
エログロSF設定と対峙しうる個性は、桃屋ピンクにしか無いと思うのですが、残念ながら、なかなか登場しません。
鼎元亨「ナガサキ生まれのミュータント」☆2
初期のペリー・ローダンものに出てくる日本人に関しての語源学的評論。ですが、後半はフィクションになります。どうとでもコジツケが出来る語源学的アプローチって、ズルい気がして嫌なのですが、後半は、ローダンmeets「夕凪の街/桜の国」、とでもいうべき人情話的展開が面白いです。
森奈津子「女神の箱庭」☆-1
社会学的性と生物学的性が分離したネタをそのまま描いただけ。

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法月綸太郎「怪盗グリフィン、絶体絶命」(講談社ミステリーランド)

たった1年半で新作が出るとは!な、法月綸太郎の新作長編です。

「かつて子供だったあなたと少年少女のための」というキャッチフレーズが付されたハードカバーのシリーズ、ミステリーランドの1作。ということで、ほとんどの漢字にルビが入り、行間広めの350頁という分量の、いわば児童書フォーマットのシリーズです。分量のコンパクトさと、主人公が悩んだりはしないため、あっという間に読み終わることができましたし、読後感も良いです。

主人公はタイトル通り怪盗なのですが、怪盗とはいっても「あるべきものを、あるべき場所に」が信条という善玉ヒーローです。「レコスケ」での、可愛らしいイラストで「ミュージックマガジン」読者にはおなじみ、本秀康によって描かれる、(田川水泡「のらくろ」時代の画を思わせる)ぶっとい線の2色刷挿絵で描かれる、ブレザー姿がよく似合う感じ。そんな主人公の活躍するのに加え、作中、ブードゥー教の呪いとかいったネタも出てきたりするので、読後感良く楽しめる、レトロ冒険ものの味わいがあります(外国を舞台にしているせいか、大昔に読んだ「名探偵カッレくん」なんて名前も、頭に浮かんだりしましたが。教訓臭くないタイプの児童文学ノリというか。)

とはいえ、物語終盤、見えている現実が登場人物ごとに違うことによって成立するトリックが、精微に説きあかされていく展開もあり、充実感のある読み応えでした。単なる読みやすいだけの子供向け小説ではなく、きちんとした読み応えがあるところは、本格ミステリ作家法月の面目躍如でしょうか。

ボコノンとかの固有名詞お遊びがありますが、そういうの以外も楽しめる良作でした(ミステリーランド、次回は乙一の新作かぁ。そっちも期待しつつ)。

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「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」(日本語吹替版)

待望の映画版は、前作の「危機一髪」同様の、発明品を使った仕事を始めた二人とお客の女性との絡みを中心とした話ですが、30分→80分になっても間延び感が無いのは流石。

前半のカーチェイスでの車体のきしみ描写など、ミニチュアの緻密な描写はこのシリーズならでは。恐怖感を煽る夜のシーンの陰影も綺麗。モンスター設定説明要員な神父や、キングコング的美女とビル登りなど、巨大生物もののお約束踏襲ぶりも楽しい。ジャクソン版キングコングで感じたような、展開の無理矢理こじつけ感がないのは、一途なグルミットに一貫して感情移入して見ることができる為でしょうか。

ただ、他にろくな解決策を提示しない他の登場人物に比べると、銃で解決しようとしただけのハンターと猟犬だけが悪役にされて、モンスターを生み出したマッドサイエンティストも怪物も無理解な町の人たちも罰せられないエンディングは、納得いかないところも。ハンターがカツラなのが悪いのでしょうか。髪の毛のことで周りを欺いている奴は他のことも偽装している筈だ、という世界観に、疎外感を感じるのはわたしの頭髪事情ゆえでもありますが。

名作「ペンギンに気をつけろ」では、動物園=牢獄という(英国らしい)皮肉なオチを用意したこのシリーズにしては、やや勧善懲悪臭がしてしまったのも確か。

2006.3.26 ワーナーマイカル新百合ヶ丘にて鑑賞。

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「Monsieur Gainsbourg Revisited」

仏退廃歌手Serge Gainsbourgのトリビュート盤ですが、アルバム聴いたのは、娘のCHARLOTTのやつくらい。Portisheadの新曲を目当てに購入。

軽快なギターリフにDavid Bowie系の歌い方という、いかにもFranz Ferdinandらしい、ニューウェーブ・ギターロックの「A song for Sorry Angel」で、このコンピレーション・アルバムは始まります。

ただ、本家が退廃系なせいか、女は囁き、男はぼそぼそ呟き系の歌が多いです。そして、みんな雰囲気系だと、印象がダブって薄まってしまったって面もあります。「じゅてーむぅ」を「I Love You」と英語で歌ったため退廃が3割減になってしまった感のある、Cat Power & Karen Elson 「I love you (me either) (Je t'aime moi non plus)」に顕著なのですが、どこか薄味感が否めません。

そんな中、Soft Cell的ピコピコ電子音をバックに朗々と歌う、Marc Almond「Boy toy」や、ギター一本で淡々と歌う、Carla Bruni「Those little things」は、歌の本気感みたいなものが聴けて良かったです。

Portishead「Requiem for Anna」は、泣きのロック・ギターを中心にした、彼ららしいメロディ指向の曲で、健在ぶりを確認できたのが嬉しかったです。3rd出してくれないかなぁ。Beth Gibbonsの声は、2ndの頃以上に艶が無くなっていますが、それはそれで彼女の個性でもありますし。

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