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本田透企画・監修「ファントム」

電波男の知名度を利用して作家・編集者方面への展開を図る、というコンセプトが前に出てしまったためか、雑誌として先入観通りの作品を読むと、驚きに欠けるのも確か。

基本的には小説誌で、巻頭は、本田透自身による「Inocent World」。電波男で提唱した世界観の、未来から来たターミネーター型過去改変物です。氏の小説同様、根暗青年の情念を、緩い美少女ととの掛け合いでソフトに纏めたような作風。

「Inocent World」をはじめとして、引きこもり系根暗青年のルサンチマンもののテーマアンソロジー?といった感じ。連続で似たような現実女への怨念文ばかりを読んでいますと、自家中毒っぽくなったりします。なので、何のひねりもない、ぬるま湯状態の萌え小説木之本みけ「ネコミミリア」が逆に新鮮だったりします。テーマと無縁にオチのある普通の小説な、山本弘「地獄はここに」は、場違い感すらあります。
全370頁と分厚いため、小説以外も色々ありますが、滝本竜彦倉田英之のインタビューは「電波大戦」でのインタビューの延長線上なので驚きはないのが残念。柳下毅一郎のエッセイ「キモメンの映画史」は事例も多くて読みやすい文章でした。

しっと「しようよ」は、非常に読みづらい(コマ割のある「マンガ」を作者が描き慣れていないのかも?)のですが、言いたいことを直接ぶつける絶叫フォーク的味わいが有りました。本田氏の良さも、内容ではなく言いたいことへの情念の暴走だと思っているので、情念を、絶望と萌えの二元論に綺麗に纏めようとしてしまう小説よりも、好印象だったりします。

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