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米澤穂信「さよなら 妖精」(創元推理文庫)

前に読んだ「夏期限定トロピカルパフェ事件」で、終盤の意外性が面白かったので、米澤穂信の代表作と言われる作品を読んでみたのですが…ちょっと残念。

無愛想系恋人との帰り道に謎少女を拾う、という冒頭の展開や、無気力系主人公と、ヒロインたちと、彼らの関係に立ち入らない友人だけ、という登場人物の配置から伺える、ギャルゲー臭いノリには閉口。たまにトンチ合戦が入るところがミステリーといえばいえますが、仲良しグループ交際みたいな展開が、前半はゆるーく続きます。

そのまま、ヒロイン萌えのライトノベルに徹するなら、いっそ清々しいのですが、後半は、社会問題がらみの深刻な展開になります。シリアスぶるために社会問題を道具として使うところに、ズルさというか、嫌らしさを感じてしまって、読後感はかなり悪かったです。そりゃ、ヒロインの語る「七つめの文化」の話は、(どこかで聞いた話のような気もしますが)イイ話です。でも、題材自身が感動的な話が小説に含まれていることと、小説の感動とは無関係ですから、加点対象になりませんでした。

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