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田村ゆかり「Sincerely Dears...」

シングル表題曲集(ライブ定番曲とは、重ならないので、「ベスト・アルバム」色は薄いですが)のCD+DVD。

付録のDVDは、昨年春のライブ、*fancy baby doll*から、1時間程度の抜粋です。ラジオ風の喋りを挟まずにポップな曲を並べているせいか、参加したライブ自体と比べて、かなり引き締まった感じを受けました。DVD収録曲では、盛り上げ曲ではないし、シングル曲と似たノリなので、今後のセットリストからは漏れてしまいそうな佳曲「デイジー・ブルー」「エアシューター」が、嬉しいところです。

DVDラスト、「優しい夜に」前のMCと、延々と手を振り続ける姿を写すスタッフ・ロールから伝わってくる、誠意には、感傷的になってしまいます。そんな事情もあって、「優しい夜に」「恋のチカラ」路線のバラード、「YOURS EVER」(新曲)も、好印象です。

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Carla Bruni「No Promises」

2006年作の2nd。

W.B.イエーツとかの詩を歌う(企画もの?)ので、英語ですが、仏語で歌った1st同様の子守歌的な緩さのバラード集です。

バラード集とはいえ、曲は、結構ポップなので、眠くならずに聴くことができました。唾液でシャボン玉を作る時に立てる音(クレジットにある本人のVocal Percussion?)が特徴的な「Ballade at the Thirty-Five」や、叙情ハワイアン的なギターで纏めた「Lady Weeping at the Crossroads」といったところが、特に面白かったです。

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V.A.「Hit Me! A Tribute to JB」/POLYSICS「KARATE HOUSE」/Carla Bruni「Quelqu'un m'a dit」

最近聴いた音楽

V.A.「Hit Me! A Tribute to JB」
雑誌、ブルース&ソウルレコーズ(No.74) JamesBrown追悼特集の付録CD。
P-Vineレーベル音源の中から、JBに影響を受けた人、JBに縁のある人のFunk音楽を集めたコンピレーションです。
オーサカ=モノレール「Quick Sand」をはじめとした、JBに影響を受けた人の音楽は、高品質ながらも、一曲ずつ並べてしまうと、JBという個性の不在な分、薄味に感じられてしまいます。
むしろ、P-FUNKのりの、Bootsy's New Rubber Band「Bootsy? (What's The Name Of This Town?)」や、ダミ声の迫力が凄い、Ike & Tina Turner「Please, Please, Please」といった、非JB的な作品のほうが印象深いです。

雑誌本体では、ビデオ紹介のページ(P.27)で「70年代の貴重なライブ映像は、現在、YouTube.comで観ることができる」という記載に驚き。旧譜コレクター向けの雑誌で、You Tubeを薦めちゃうのは…

POLYSICS「KARATE HOUSE」
日本のパンク/ニューウェーブの新譜。KAYOのソロ「三つ編みヒロイン」を除けば、買うのは2002年の「LO-BITS」以来。ピコピコとしたシンセがサウンドの中心の記憶だったのですが、本作では、ハードなギターが増加。シンセもギターも前に出ている為、極めて煩くなっています。
曲がPop、って訳でもありませんのに、サウンドの中心が2つありますので、聴きどころが解りづらいです。
KAYOの「イェイ!イェイ!」な甘い声を中心にした、「Catch On Everywhere」で、やっと、安心できるような(単に甘い女子Voが好きなだけかも)。

初回特典DVDでの「COLON」のLive等では、逆にギターが中心になっていますので、むしろ聴きやすいです。

Carla Bruni「Quelqu'un m'a dit」
Serge Gainsbourgのトリビュート盤で気になっていた人の1stをiTMS買い(なので、原語表記。邦題は「ケルカン・マ・ディ~風のうわさ」)。
iTMSの区分では、フレンチポップ、とのことですが、ハスキーな声の、アンニュイな(仏語ですから)女性Voによる、ギター弾き語り。一本調子で、眠くなりがちな弾き語りものですが、バラード中心とはいえ、「Raphael」「J'en connais」といった曲には、ブルース、カントリーっぽい陽気さがあって、飽きさせません。

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ジョン・スコルジー「老人と宇宙」(ハヤカワ文庫SF)

バランス感覚の良さ

入隊、訓練所のしごき、新兵時代、軍功立てて出世という、「のらくろ」とかを連想させるような、古典的な兵隊もののSF版。ミリタリーSFに属するのでしょうが、SF兵器描写があっさりしているので、あまり、ミリタリーSFという感じはしません。脳天気な、和平主義者の新兵が嘲笑されるあたりは、いかにも軍隊ものっぽいですが、理念自体へのフォローが直後に入ったりして、バランスを取っているので、思想臭さは薄まっています。

敵宇宙人をなぎ倒す、ともすれば安直さの漂う後半の展開を、頻尿ネタ等、老人っぷりを自嘲的に語る序盤で、主人公に親しみを持たせて、シラケさせないのも、作者のバランス感覚の良さを感じます。

読みやすい訳文のせいもあって、あっという間に読むことが出来ました。

邦題に付されたガンダム的な宇宙そらというルビは、作品後半での、強化人間とのラブ・ストーリィに引っかけたネタとして許容範囲。みんな、同じ人間だっ!と盛り上がるところには、SFならでは、の叙情も有りますし。

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SFマガジン2007年4月号「『ベストSF2006』上位作家競作」

『ベストSF2006』本体では、小説以外の投票ルールが未整理なせいか、浅倉久志萩尾望都への扱いが、投票者ごとに違うのが、気持ち悪く。

飛浩隆「空の園丁(仮)」☆0
第二部冒頭の抜粋なので、当然、未完。年上の女と少年もの。微エロな、雰囲気は、あります。

ジーン・ウルフ「迷える巡礼」☆0
隠喩が理解できないと、「イリアム」風の、ギリシャ時空SFでした。カタカナ翻訳語で、理解できるネタなのでしょうか?

山本弘「七パーセントのテンムー」☆0
ネタになっている脳科学がらみの実験の話から、自意識の不確かさ、の話への結びつけが唐突すぎて、説明的印象を受けました。短編ですから、仕方が無い面もありますが。

小川一水「千歳の坂も」☆1
不死をテーマに、お得意の架空役所もので、手堅い出来。ラストで提示されるSF的風景が、安っぽいのが難点ですが。

連載 夢枕獏「小角の城」☆0
バトルが開始するところで、終わり。

連載 田中啓文「罪火大戦ジャン・ゴーレ」☆0
新章突入とはいえ、新展開というより、繋ぎ。☆0

チャールズ・ストロス「ローグ・ファーム」☆1
「脳をください」と言いながら、歩く九本足とか、相変わらず、ネタだけは風変わりで良いです。短編が吉な作者かも。

林譲治「大使の孤独」☆1
ファースト・コンタクトものを絡めた、懐かしい「SFミステリ」の味。絶望王レムより楽天的、というのは酷。

小説以外では、新連載エッセイ「笑う犬」は、読みやすい文章が、椎名誠らしい作りです。

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乙一×古屋兎丸「少年少女漂流記」(集英社)

乙一原作のマンガは、これですか。古屋兎丸の白っぽい絵柄は、奥浩哉を連想させます。

自意識過剰な思春期特有の妄想が、具現化する話なのですが、唐突な超常描写は、象徴色が強すぎて、あまり楽しめませんでした。後書き対談で「中二病」を云々していますが、このキーワード特有の、思春期のモヤモヤを(無自覚な)上から目線で語るズルさが、気持ち悪かったです。まぁ、思春期云々については、わたしも部外者なので、何も言えないのですが。

個々のエピソードでは、お菓子の侵略や、惑星メーテル風のビジュアル・イメージが派手な「お菓子帝国」「学校の中枢」あたりが、良かったです。

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映画「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」

腐っても広末

タイムマシンで、両親の仲を取り持つ、バック・トゥ・ザ・フューチャー系のお話。
ホイチョイ&フジテレビ勢というスタッフ、(コミカルな演技の方の)阿部寛広末涼子薬師丸ひろ子劇団ひとり、というキャストから予想通りの、TVチックなのり。とはいえ、2時間弱の映画で、時代ネタ(バブル末期のボディコン衣装は、まだ、時代が一周していないというか、違和感が否めず)の前半と、前半での複線的小ネタを回収しつつ、悪の陰謀退治する後半まで、結構盛りだくさんだったので、飽きずに見ることができました。広末阿部との年齢差もあって、恋愛色が無かったのも好印象です。

印象的だったのは、22歳という設定に合わせて、幼く見せるためか、目を拡げて無邪気に笑う、広末のアップが多かったこと。水着や、へそ出し服でダンス、芸者ルックなど、アイドル映画ノリの可愛さです。

願望充足エンドは、どうかと思いますが。

2007.03.02 新宿コマ劇場にて鑑賞。

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スタニスワフ・レム「大失敗」(国書刊行会)

本格SF

巨大ロボットを操縦しつつ、衛星タイタンを歩きつつ物思いにふける冒頭「バーナムの森」から、本格SF感に溢れる作品です。本筋は、「エデン」とかを書いたレムらしい、ファースト・コンタクト不能もの、ですが、人工知性General Operational Deviceの、慇懃無礼ぶりが、いい味を出しています。ちょっと、司政官シリーズのSQ1を連想しました。

アイデアに、特段の新味があるわけではありませんが、ファースト・コンタクト不能に対して、人間原理や、シンギュラリティ系の不可知論で、居直ることなく、誠実に苦悩する人間たちの姿が、感動的でした。その分、明快な答えはないのですが。

やたらと長い一文や、台詞で『それは真実です』(368頁)といったり、という、極端な直訳調や、コンチネンタル・ブレックファストとか、物語の理解と関係ないような言葉まで、訳注で説明したり、といった訳文には閉口しましたが(文の細分アドバイスは採用しなかったとの解説があるので、意図的なのでしょうが)。

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Kanye West, Nas & KRS-One「Better Than I've Ever Been」/リア・ディゾン「Everything Anything」/Aice5「Love Aice5」/イエロー・マジック・オーケストラ「RYDEEN 79/07」

最近聴いた曲

Kanye West, Nas & KRS-One「Better Than I've Ever Been」
Nike「AIR FORCE 1」の25周年記念シングル、といわれても、スニーカーに疎い、わたしの場合ですと、ふーん、と思うだけですが。
最近、KRS-Oneが、DJ Premierと作った、「Return Of The Boom Bap」を聴き返していたところだったので、懐かしい名前につい、iTMS買い。ちょっと、ラガマフィン風のKRS-Oneが、お得意の固有名詞を交えつつ、朗々とラップしています。最近のラッパーには無い感じの、野太い声は、聴いていて楽しいです。
もう一曲の「classic」は、DJ Premierによる同曲のRemix。ハープをじゃら~ん、と鳴らすような音を、繰り返すのが、らしい感じ。

リア・ディゾン「Everything Anything」
シングル「Softly」のc/wをiTMS買い。iTMSで、洋物なのに、1曲200円なのは、何故?と思ったら、日本語なので、邦楽扱い?なのでしょうか。
たどたどしい日本語で歌い、英語サビで途端に元気になる「外人」感は、ポップな曲では、癖になります(表題曲のような正統派のバラードでは、聴きづらいですけれど。)。クリスタル・ケイから、ディーバ的敷居の高さを抜いて、トミー・フェブラリーにプロデュースさせたような印象。
肌露出系の人なので、iTMSジャケット画像データが付くのも、嬉しいところ。


Aice5「Love Aice5
堀江由衣の新ユニット。1stアルバム。
「友情物語」での、TVゲームの効果音風のシンセや、「Love&Dream」での泣きのSax、といった、80年代的ダサい伴奏は、あえて、なのでしょうけれど、意図はよくわからず。
特段、歌が聴きづらいメンバーがいないものの、「Prits」望月久代や、「Drops」金田朋子みたいな、特徴的な声のネタ担当がいないせいか、グループの歌としての印象は薄いです。サビや歌い出しに、堀江由衣の声を当てていることが多いせいか、堀江ソロと印象が重なってしまいます。ソロとの差別化という点では、正直、「黒薔薇保存会」のほうが…
本作中では、どっかで聴いたようなフレーズの、たかはし智秋によるラップに、堀江の可愛い声で、コール&レスポンス、という戯画化ヒップホップ歌謡「five allows」が、ネタ性もあり、楽しめました。

イエロー・マジック・オーケストラ「RYDEEN 79/07」
「タイムマシンにおねがい」同様の、CM用リメイク。木琴風の打楽器が中心なのは、エレクトロニカ風というより、高橋幸宏が主導、ということなのかも。アコースティック楽器の空間スカスカな音で懐メロという構成ですと、栗コーダー風に聞こえてしまうのは仕方がないところ。

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