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COCO「今日の早川さん」/獸木野生「パーム 蜘蛛の紋様 I」

最近読んだマンガ

COCO「今日の早川さん」
本読みオタクの、あるある系エッセイマンガ、ではなく。
純文から受けた迫害でトラウマを持ったSF者が、他ジャンルを殴る、という痛々しい話の擬人化。「電撃」とかじゃなく、ラノベが市民権を得る前からのレーベルである「富士見」を、ジャンルを代表する名称として使っていることも、階級的な視点を強める一因になっています。

作者の突っ込みが入っているのと、ムーミン顔の擬人化がなされているおかげで、(痛々しさの)衝撃が薄まっているのですが、時折、SFムラの「ガンダムはSFではない」批判に通じる、嫌な階級意識を思い出してしまい、読んでいて、辛くなる局面も、ありました(この種の自虐マンガを楽しむ余裕が、無い所為ですが)。作者の突っ込みは、痛々しさを薄める反面、かなり教訓的でもあるので、(オタク題材の)寓話、といった読後感があります。

同じオタク女子題材マンガでも、小栗左多里&トニー・ラズロ作品的な、風変わりカップルものマンガの一変形として、気楽に読める「となりの801ちゃん」あたりとは別次元の重さがあります。元々、作者サイトでの読書感想文の間に置かれた、一種、箸休め的存在の作品なので、それだけを纏めて読み続けると、少し濃すぎるということかも。



獸木野生「パーム 蜘蛛の紋様 I」
前前作ラストで予告されていた、一族の伝記。話を圧縮するためにと言う前振りで、最初の30頁が小説になっていたのには、驚きましたが。家系図的文章をだらだら書くのは、「ガープの世界」系小説っぽい「パーム」シリーズらしいといえば、いえるので、違和感はなく。「愛でなく」のような、長編化病が再発しても困りますし。

少年時代のカーターは暗いものの、ひねくれていないようなので、どう変わっていくのか楽しみ。ラストは、これまで何度も語られてきたシーンの再話なので、初期の「あるはずのない海」を読み返したくなったり。

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