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Substance 「subsistence」

1曲目の「Downer」は、聴いていて気持ちの良い曲

国産のエレポ。新宿タワーレコードにて試聴し、キャッチーな曲調が気に入り、購入。

3ピースのロック・バンド編成ながら、リズムはハウス風のドン、ドンって奴が殆ど。その上に、ピコピコ&スペイシーな、いかにも電子音って感じのシンセと、ボコーダー+英語詞で人間臭さを消した、良く伸びる男性ボーカルと、軽快なカッティング・ギターとを、乗っける、という、耳障りの良い音だけを組み合わせた音楽です。特に、1曲目の「Downer」や、「Jam The World」は、ギターがアクセントになっていて、打ち込み音楽の単調さを救っているため、非常に、聴いていて気持ちの良い曲になっています。riddim saunterあたりに通じる、気持ち良さ重視ポップは、たまに聴きたくなるので、朝の一発目曲として、ヘヴィ・ローテーション中です。

ただ、エフェクトを掛けた女子ボーカル+シンセで耳障りの良い音楽という、capuleは、聴きやすい分、引っかかりが無くて、すぐに飽きてしまった(同じ中田ヤスタカ系でも、"Perfume"は、ダンスのロボットっぽさと、垢抜けない喋りとのミスマッチ萌えが有るかなぁ、と、新宿タワーレコードでのインストア・イベントを観て思ったり。)ので、同種の不安は有ります。アッパーな曲だけで無く、淡々としたバラード「Harmoney」まで揃えた7曲入りミニ・アルバムという、本作の分量・バランスが、飽きずに聴くには、ちょうど良いのかもしれません。

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クラーク「幼年期の終わり」(光文社古典新訳文庫)

わたしにとっての「心のベストテン第1位」が、ポーや、「ドリアン・グレイの肖像」といった、幻想文学勢も、刊行している「古典新訳文庫」入り。著者名が、同時刊行の"シェイクスピア"同様、"(アーサー・C・"表記無し)クラーク"表記(背表紙、奥付ともに。)なのが、古典っぽい感じです。

音楽の場合は、デジタル・リマスター&紙ジャケ再発盤みたいなものに対して、”記念品”的に手を出す趣味は無いので、ハヤカワの1000冊目版「2001年」とかもスルーしていましたが、第1章を改稿している1989年の新版からの訳とのことなので、ボーナストラック入り再発だと、自分を騙して、購入してみました。

ハヤカワ版が、手元に見あたらなかったので、「おそらくは、二十世紀世界SF文学の古典として、後世に伝わるものだろう。」との、訳者(沼沢洽治)あとがきが、感慨深い、創元推理文庫版「地球幼年期の終わり」と、少々、読み比べつつ、読了しました。

中身についての感想は、「大傑作、三年後ぐらいに、また、読み返そう。おわり」な信者モードなので、以下は、新版、新パッケージならではの部分についての、否定的な感想です。

新版の主な内容の変更は、冒頭の米ソ宇宙開発競争描写を、女性宇宙飛行士の独白に変更したところですけれど、冷戦がらみの描写は、「自滅の道をたどっていたきみたち(350頁)」を助けたオーバーロード描写と絡んでいるし、あまり意味がない気も。

「今、息をしている言葉で」訳し直す、というのが「光文社古典新訳文庫」の創刊意図だそうですが、元々、訳語が古くて、読みにくい小説って訳ではないし…

ちょっと、気になったのは、オーバーロードの支配を受け容れると、人類が独立していた時代と伝統を忘れてしまう、との反対勢力の言葉に対する感慨の箇所。新版では、「言葉ーむなしい言葉。」(110頁)と抽象的なのに、創元版の方は、「独立だの伝統だのと、要するに言葉、うつろな言葉ではないか。」(創元版 84頁)と具体的で、解りやすい気もしました。創元版が、訳語を補っていて、新版が、訳者あとがきにいう「忠実に日本語に写す」なのかもしれませんが。

あと、「SFを超えた哲学小説」との帯コピー。哲学といいますか、誇大妄想的な人類進化のヴィジョン自体は、本作の大きな魅力ではありますが、それを、ステーブルドンみたいに、直接的に描くのではなく、オーバーロードたちや、ジャン・ロドリゲスが、「僕にはよく理解できませんが」(419頁)と、不可知なままで、見送る節制は、哲学一辺倒でない、SFならでは、の味だと思うのですけれど。

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土山しげる「極道めし 2」

百物語形式で綴られる、旨いものを喰った話、の2巻目(1巻未読)。

食べられなくなって、貴重さに気づくおばちゃん製ナポリタン話やら、挫折しかけたときに食べさせてくれたオムライス話など、ベタな人情話が多いのは今一(「すべらない話」で、オカンねたが続いたときのような、狙われ感は、やや不快。)ですが、冒頭の刑事の話は、二転三転する意外な展開に「良くできた話」感が、ありました。

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saxyun「空想科学X Lesson1」(電撃コミックス EX)

眼鏡っ娘助手とおとぼけ博士のコンビでの4コマ。

カバー裏に、オタク弄り系ねた等を、4コマ漫画とせずに、イラスト+コメント形式で描いていて、これが楽しい。4コママンガとしては、未完成感がありますが、スクール水着&前髪ぱっつん系美少女「春」(102頁)は、キャラとして可愛いです。

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石川 賢「石川賢の本 初期ギャグ傑作集ボインパイヤー」

1969~1985年の作品集。

等身の低いキャラを主人公にしていますが、純粋なギャグというより、コミカルなエロ・アクションもの(ドーベルマン刑事パロディ+艶笑譚「特別非道捜査隊II」スペース・インベーダーねた+西部劇「フィーバートラベル団 大西部に血の雨が」など)が中心です。

収録作では、永井豪との共作による、番長もの「さすらい学徒」での、開放的な逃走ラストと、子供向けらしからぬ、顔切り刻む暴力描写入りドラマ「キューティーハニー II」のコミカライズ(石川「ウルトラマンタロウ」を連想。)が、印象的でした。

押しかけ女房もの「ブルーベリードール I」の、サイコダイバーねたにからめて、石川賢らしい、ドグラ系モンスター描写も有ります。

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第19回SFマガジン読者賞に投票。

国内小説を、読んで無さ過ぎ。愕然としました。

第19回SFマガジン読者賞に、メール投票した内容です。(ベスト5の感想へのリンクと、セレクト理由を、2007.11.27追記)


○投票する作品名(海外・国内部門)およびイラストレーター名と、それぞれへの寸評
1 .海外部門:パオロ・バチガルピ「イエローカードマン」
寸評:没落・貧乏もの、ならではのドラマ性。
2 .国内部門:伊藤計劃「Indifference Engine」
寸評:昔の「日本SF」的ラストの叙情性。
3 .イラストレーター部門COCO
寸評:「SFマガジンの早川さん」キャラ紹介カットに対して。
COCO氏が、対象外なら「寺田克也」(連載「小角の城」挿絵)

○2007年度(2006年11月から2007年10月まで)に出版された新作SF
(周辺書を含む)のなかから、海外作品と国内作品のベスト5

海外作品ファンタジィよりSF、過去の名作より近作、を優先してセレクト。
1:アレステア・レナルズ「レヴェレーション・スペース1 火星の長城」
2:ジョン・スコルジー「老人と宇宙」
3:スタニスワフ・レム「大失敗」
4:ジョージ・R.R. マーティン「剣嵐の大地」
5:クリストファー・プリースト「双生児」

国内作品読んだ小説で、今一、と思わなかったものをセレクト。「Fate/Zero」の中では、ライダー宝具炸裂シーンと、その後のセイバーの落ち込みが可愛い(本編と違い、士郎がいないので、虐められ役になってしまうのは、仕方ないところ。)、Vol.2が一番印象的だったので。
1:伊藤計劃「虐殺器官」
2:藤崎 慎吾「鯨の王」
3:虚淵玄「Fate/Zero Vol.2 王たちの狂宴」
4:虚淵玄「Fate/Zero Vol.3 散りゆく者たち」
5:虚淵玄「Fate/Zero Vol.1 第四次聖杯戦争秘話」

○登場してもらいたい作家など、SFマガジンへのご意見
「SFが読みたい」での、ノンフィクション、非小説の取り扱いが、
投票者によって違っているのを、統一して欲しい。

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国枝史郎「神州纐纈城」(河出文庫)

復刊された伝奇小説。

石川賢のマンガ版を読んだときに、原作も、と思ったのですが、往時は、文庫版が絶版で、8000円の愛蔵版だけだったので、嬉しい復刊です。

設定が凄い話といった訳では、無いですが、月子の行水シーン(第17回)、造顔シーン(第18回)などでの、描写に淫したような、伝奇小説的くどさが魅力的です。「…あった。」を連発する短めの文体も、妙なリズム感があります。

お話としては、未完、というか、まだ、中盤といった感じですが。

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エルトン・ジョン、日本武道館公演

武道館に向かうのは、ジェームズ・ブラウンの時以来になります。18:30頃会場に到着すると、既に、人でごった返していました。客層は、(コマ劇場前?に居そうな)年配婦人層が多かったのが、印象的でした(ダイアナ妃追悼曲と、映画「ライオンキング」主題歌の力?)。

会場前の物販にて、"Elton John"と、"Rocket Man 2007"のロゴ入りサイリウムを売っていたのに驚き(田村ゆかりコンサートでは、お馴染みですが)、パンフレットともども購入。サイリウムは、いくつかの色が、自動で切り替わるタイプで、ゲイのイメージカラーは、虹色だったなぁ、とか、勝手なことを思いつつ、開演を待ちました。

定刻を、10分程押して、開演。エルトンは、赤い燕尾服風のいでたち。客席に一礼して、ピアノに向かいます。

ピアノ1台(たまにキーボードを弾く)の弾き語りは、いきなり、大名曲「僕の歌は君の歌」から、スタートする直球の展開です。ピン・スポットが当てられたピアノを前に、朗々と歌います。ラストまでの本編2時間半+アンコール(の時、ステージ上でサインに応じていたのには驚き。)の3時間近く、ほぼ休み無く歌うのに、声が擦れたりしないのは、流石といったところ。

ただ、名曲祭り&充実の歌唱は素晴らしいのですが、ピアノ一台という編成と、綺麗なメロディのせいか、ピアノ間奏が、どうしてもクラシック風のパターンが多く、バラード中心ということもあって、単調に歌い上げる、といった印象も受けました。

とはいえ、エレピっぽい音のキーボードが軽快な「フィラデルフィア・フリーダム」、声に掛けまくったエフェクトが楽しい「ロケット・マン」、ホンキー・トンク風の伴奏が楽しい「ブルースはお好き?」「パイロットにつれていって」辺りが、目先が変わっているせいか、特に、印象に残りました。

一番好きな縦ノリ系の曲が、アンコールでの「アイム・スティル・スタンディング」だけなのは、少々寂しいですが、その分、「アイム…」のイントロが鳴り出したときは、嬉しく、サイリウムを振って応援してしまいました。

空調の所為で、寒かったのは、辛かったですけれど。

2007.11.21 日本武道館にて

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エルトン・ジョン「キャプテン・アンド・ザ・キッド」/シガー・ロス「HVARF-HEIM 消えた都」/チャットモンチー「生命力」

エルトン・ジョン「キャプテン・アンド・ザ・キッド」

11/21武道館の予習(まぁ、70年代のヒット曲を中心にしたコンサートでしょうけれど)的に、2006年リリースの最新作を聴きました。

元気に弾きまくりの、「リチャード・ニクソンからの葉書」「ティンダーボックス」と犬の吠えにあわせた、ピアノが、コミカルな「ノアの箱舟のように」といった、ドラマチックな展開の、ピアノ・ロックが中心です。ベン・フォールズ・タイプといっては、大御所に失礼でしょうか、力強い歌声に、衰えが見えないのが、素晴らしいです。

本領のピアノ弾き語りで、朗々と歌い上げる、「ユア・ソング」タイプのバラード「オールド67」も好印象です。


シガー・ロス「HVARF-HEIM 消えた都」 既発曲の再演(と思うのは、前作と似た感じですから。とはいえ、iTunesMusicStoreで買いましたので、良く解らないのですが。)と、アコースティック楽器中心のライブ集。

音楽について、安直に「癒し」、とか言いたくはないですが、「ハフソール」での、聴き手を包みこむような、エコー入りまくりの裏声と、フィードバック・ギターが、子守歌的反復メロディを奏でるのを聴いていますと、非常に、安らかな気持ちになります。後半の高速バイオリン(?)で、ハイテンションに盛り上がるのも、良し。ライブのほうは、スタジオ・ライブっぽくて、迫力に欠ける地味さですが、「ヴァカ」での木琴っぽい音が、印象的。



チャットモンチー「生命力」
2nd。

既発表のシングル曲のようなポップさを抑えた曲が多いです。冒頭の、はっぴぃえんど「春よ来い」風歌詞の「親知らず」「Make Up! Make Up!」から、本格ギター・ロックが中心です。歌声自体はジュディ・アンド・マリー風の女子声ながら、カッティング中心の轟音ギターの自己主張が、(カラオケ用の歌と、その伴奏的な)Jポップ臭を消していて、聴きやすいです。

基本的には、歌、ギター、作曲を担当する橋本絵莉子のワンマンバンドだと思うのですが、本作では、歌詞をメンバー三人で描いていて、具体的なシチュエーション提示型の高橋詞、恋愛ポエムな福岡詞、メンヘルっぽい橋本詞と、分かれているのもバラエティがあって良いです。悲鳴のような歌とフィードバック・ギター全開の「橙」が、印象的でした。

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紅玉 いづき「ミミズクと夜の王」 (電撃文庫)

童話風異世界ファンタジィ。

前半は、女の子と魔物との、寓意ありげな問答集で、後半は、Keyの「Kanon」とかを好きな人が喜びそうな、記憶喪失、自己犠牲、奇跡の、泣かせ3題話です。ただ、前半との繋がりが無いので、お約束の「泣かせ」をこなした印象に留まります。

お約束感があるのは、主人公のミミズク以外の登場人物が、王子様から魔王まで、全員(極端なくらいに)善人なのと、ミミズク自身も、2度の記憶喪失で人格をリセットしているため、「キャラクター」が薄っぺらい所為でしょうか(260頁という、ライトノベル的分量の所為もあるでしょうけれど)。

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3 Great American Voices

メアリー・J.ブライジファーギーキャロル・キングの合同コンサート。

ファーギーモデルを担当している縁でしょうか、ピーチ・ジョン・ザ・カタログからの花輪に、一寸驚きつつの、入場。老若男女な客層ながら、喫煙スペースから煙が漏れ出して、空気が澱んでいたのは、年齢高めってことでしょうか。

キッコーマンの米国進出50周年記念ということで「KIKKOMAN presents」との冠付き。死ぬまでに観られれば良いなぁ、と思っていたキャロル・キングを、呼んでくれた主催者サイドには、大感謝しています。が、会場内に巨大醤油差しのモックアップを並べるのは、兎も角、2000円取ったカタログの冒頭に、社長の写真を載せるのは、ちょっと引いてしまいました。

そんなことを思いつつ開演を待ち…

この日の先陣は、ファーギー
アルバム「The Dutchess」のジャケットと同じく、ティアラ+マント+ヘソといいますか、腹筋出しミニスカで登場(モニターは、腹ばかり映してましたねぇ)。尻振りながらに加え、歌いながらの横転や、「ファイナリー」での堂々とした歌い上げに、サービスっぷりを感じて、好感を持ちました。途中、金色タイツへの衣装替え休憩を、バックダンサーのブレイク・ダンスで繋ぐ展開は、アイドルのコンサートっぽいかも。

基本的には、ソロ・アルバムの曲と、ブラック・アイド・ピーズの代表曲。ただ、良かったのはハード・ロック風ギターリフに、懐かしいヘビメタ風歌唱の曲(アルバム未収だと思うのですが。)。この曲や、「Mary Jane Shoes」後半のような、ロック路線のほうが、本隊っぽいダンスビートより、本人の資質に近い気が。

未だ、ビルボート12位にいるバラード「Big Girls Don't Cry」で、しっとり締めかと思いきや、スタッフの誕生日ということで「ハッピーバースディ」で終わり、お祭りを盛り上げます。

続いて、キャロル・キング
まずは、深々とお辞儀をし、ピアノ上の灯りを点す、という、雰囲気ある導入です。

内容は、「The Living Room Tour」同様の、ピアノ弾き語り(+ギター)。ということで、驚きはありませんが、「It's Too Late」「You've Got A Friend」をはじめとした70年代の大名曲祭りなので、悪いわけが無く。歌声の擦れも、「The Living Room Tour」のCDより少ないくらいの元気さ。

バラードばかりではなく、観客に「イエー」叫ばせての、「I Feel the Earth Move」で締めっていうのも、DVD「イン・コンサート」での元気さを、想起させる陽性のノリで、楽器編成のシンプルさを感じさせない造りなのも素晴らしいです。
特に、「アイガ、チキュウヲ、マワス」「Love Makes the World」)をはじめ、日本語説明を結構入れてくれる気配りに、暖かい気持ちになりました。

トリは、メアリー・J.ブライジ
兎跳び体勢で歌い上げる「ノー・モア・ドラマ」など、ハウス系女性ボーカルを思わせるような、声量で圧倒路線。一本調子な感はありましたが、1時間という尺なら、力押しも有りといったところ。

バンド伴奏なので、ブレイクビーツが持つ反復性の魅力は無いものの、シンセ・ドラムっぽいドラムの音色や、新曲「ジャスト・ファイン」等、キーボードのプワーンとした音色で纏めているため、80年代の音楽っぽい、親しみやすさがありました。

最後は、3人一緒に、「(You Make Me Feel Like) A Natural Woman」という、アレサ・フランクリンマライア・キャリー(今回の2人の役どころ?)、キャロル・キングも参加していた「ディーヴァズ・ライブ」同様の締め。キャロル・キングと他の2人では、声量面では、違いすぎますが、「ディーヴァズ・ライブ」での、セリーヌ・ディオンの太鼓持ちノリに通じる、キャロル・キングへの敬意を感じる輪唱で、大団円。

11/10(土) さいたま スーパーアリーナにて鑑賞。

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アレサ・フランクリン「Rare & Unreleased Recordings from the Golden Reign of the Queen of Soul」

60年代末から70年代初頭(「Golden Reign」は黄金時代的な意味?)にかけての、デモテイク、アウトテイクなどの未発表曲集。

試聴した、1曲目のデモ「I Never Loved A Man (The Way I Love You) 」での、力強い歌声に惹かれて購入。冒頭の歌い直しが勿体無い(ただ、一寸抑えた歌い直しで、曲の印象が変わるのは、貴重な気も。)「Sweet Bitter Love」のデモも、ですが、優しい印象のピアノ伴奏のせいか、歌の上手い人にありがちな、歌い上げ一辺倒の単調さが無いのが良いです。伴奏に合わせた抑えた歌い方から、絶唱へと、切り替わる一瞬の迫力を満喫できます。

アウトテイク分では、モータウン風アップテンポ曲が楽しい「So Soon」や、クワイア風コーラス付で大仰に盛り上がる「Lean On Me」、ビートルズ曲ということでブルース臭を抑えた軽やかな「The Fool On The Hill」、ファンキーなベースと、その上を飛び回る甲高い声が格好良い「Rock Steady (Alternate Mix)」等が印象的。弦バックでの王道バラードを歌い上げる「My Way」の横綱相撲っぷりも良いです。

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eufonius「Apocrypha」、中原麻衣「アネモネ」/「魔法少女リリカルなのはStrikerS サウンドステージ03」

最近聴いたアニメ音楽

eufonius「Apocrypha」、中原麻衣「アネモネ」
祝(深夜アニメ界の楽曲の多くを占める)LantisレーベルのiTunesMusicStore参入。ニュースリリースこそ合ったものの、iTMSでは、新規追加のコーナーにも表示されないので、(結構面倒ながら)所属アーティスト名で逐一検索して、見つかったものの中から、購入。

eufonius「Apocrypha」は、アニメ「神曲奏界ポリフォニカ」のEDらしく、か細い声ながらも、疾走感のある曲。
アニメ「かみちゃまかりん」のED、中原麻衣「アネモネ」は、リズムボックス伴奏に、爽やかネオアコ風で、声質に合った曲。



「魔法少女リリカルなのはStrikerS サウンドステージ03」
不完全燃焼で終わったアニメ「魔法少女リリカルなのはStrikerS」の番外編ドラマCD。

メガミマガジンの連載マンガには、アニメでは見せなかった殺気だった表情での、シグナムとの練習戦(10月号分)や、アニメ最終話でのスバル&ティアナの見せ場だったAMF内からの脱出も可能(1巻41頁)だった、なんて振りもあって、スカリエッティ事件は、今の「なのは」には小事、という位置づけなのでしょうが…

サウンドステージのほうは、前作02同様、キャラ心情を中心に、設定説明以外の「物語」性あるパート(とはいえ、ナンバーズが2種類なんて設定は、初出のような…アニメ完結後にまで、新たに設定説明ですかぁ。)前作A'sでは、描ききれなかった感のある、リインフォース1&2話は、やはり泣かせる展開。本編8話で「頭、冷や」した後のティアナ話に続けて、ティアナ(中原麻衣)のバラード「2人の翼」を聴くのも、キャラソンとして正しいあり方。

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V.A.「奥田民生・カバーズ」

奥田民生ソロ楽曲のトリビュートもの。Theピーズ目当てで購入。

楽曲提供が多い人だから、という事情もありますが、民生の歌が無いカバーは、単にポップな曲というだけの印象で、驚きというか、カバー感が無いです。民生本人の歌唱法に近い、へなへな歌系の、スピッツ井上陽水あたりは兎も角、GLAYの絞り出しビジュアル系歌唱なんかは、特にそんな印象を受けました。

 歌詞も、単語が想起させるイメージを、意外性無く並べただけ(言いたいことは、言葉自体じゃなくて、言葉を発したときの「気分」のほう)の歌詞なので、発言者=歌い手、が変わってしまうと、歌詞の意味が無くなる気がします。

な、訳で、民生が歌うのが一番良いんじゃ、と思わせるカバー集でした。

ポップな楽曲に、奄美なコブシが驚きを加えている、中孝介「手紙」が、(民族音楽をロック伴奏で聴きやすくした)ワールド・ミュージック的な方法論の面白さがあり、本作でのベストでした。

Theピーズ「Mother」と、(ギターを握っている時は、可愛い橋本絵莉子率いる)チャットモンチー「息子」と並んでいて、新旧(ダルな)ギター・ロック対決といった構図になっているのは、ちょっと、嬉しかったです。出来は、まぁまぁ、といいますか、Theピーズにとっても、20周年ライブへの義理返し的参加でしょうし。

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SFマガジン2007年12月号「クリスマスSF特集」

SFM読者賞イラストレーター部門は、COCOで決まり?

コニー・ウィリス「ニュースレター」☆0
ササクレだった女性の独白+あざとい固有名詞くすぐりという、作者の既読作に通じるスタイルが嫌いなのですが、身につまされる所のある本作の落ちに、腹を立てての低評価、とは思いたくないので、ゼロ評価。

チャイナ・ミエヴィル「あの季節がやってきた」☆1
出落ちっぽい印象の産業化風刺ですが、「ちょっとイイ話」の導入としては十分。

ピーター・フレンド「クリスマス・ツリー」☆1
短いけれど、暗めのイメージが明快なファンタジーです。

M・リッカート「郊外の平和」0
神経症オチ?

連載 夢枕獏「小角の城」☆1
呪いにかかった心理描写は、散文詩的な夢枕獏文体と、良く合っています。

連載 田中啓文「罪火大戦ジャン・ゴーレ」☆0
今回名前のみ登場した、「疑」の珠持ちのキャラには、ちょっと期待。

連載 山田正紀「イリュミナシオン 君よ、非情の河を下れ」☆0
相変わらずの展開ながら、反復者話が、そろそろ具体化するのでは、という淡い期待を持たせる新キャラ登場。

谷中悟「僕たちの放課後」☆1
最後の1頁で、設定全部説明するという、ショートショートとしては酷い造りながら、長編向きの設定が魅力的なので。

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アレステア・レナルズ「カズムシティ」(ハヤカワ文庫SF)

B級SF二本立て

短編集が面白かったので、1100頁という、分厚さに怯えてスルーしていた、第2長編に挑戦。
「最初に書いたバージョンは半分の長さだったが、編集者から、短くて売りにくいから倍の長さにしてくれと言われて書き上げた」という解説には、驚きました。が、小説自体が間延びしている訳ではなく、「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」的な、2本立て構成として「倍の長さ」になっているだけで、一本一本は、テンポの良い娯楽SFになっています。

本筋は、軌道エレベータの衝突事故から始まって、小ネタを詰め込んだようなSFハードボイルド。美女と出会って異世界巡り、設定紹介を終えたら次の世界へといった展開は、ワンパターンですが、設定読んでいるだけでも楽しいです。サブストーリーのほうは、宇宙移民船内を舞台にした、ヒネクレ少年出世もののですが、とんとん拍子で、停滞無く進むこともあり、本筋/サブ切替えが多くても、苦になりません。

第1長編同様、正義感のon/offが唐突な主人公の行動や、ラスト・バトルの勝ち方には、かなり安っぽいのですが、「倫理的な問題は、殺す奴を殺してから考える」(1093頁)なんて、カッコ付けがあったりして、安っぽさも、良い意味で、ジャンルの類型的なB級SF、といった丁になっていて、妙に憎めない作品なのでした。

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NP-11(999.9)/「めくりズム 蒸気でホットアイマスク」(花王)

目について2題。

NP-11(999.9)
PC画面の文字が、行の途中で読めなくなったのに驚き、今の眼鏡のレンズが傷だらけになっていた所為、と、決めつけて、眼鏡を買換えることに。

掛けても負担が低いという評判と、丈夫という眼鏡屋店員の話で、何となく、999.9というブランドのセルフレーム「NP-11」を、(レンズ代含めて7万overという、わたしの感覚からは、相当お高い印象ながらも)衝動買い。

ヒンジが逆アール構造になっているおかげで、耳掛けが小さくても大丈夫、というのが勘所らしいのですが、腕立て伏せ中は仕方ないにしても、猫背者のわたしの場合、結構ズリ落ち気味です。調整/フィッティングが悪いのでしょうか。

まあ、当初の問題が、新眼鏡に代えて以降、無くなっていますので、一安心、ではあるのですが。



「めくりズム 蒸気でホットアイマスク」(花王)
眼鏡を代えたばかりなせいか、目が疲れるようになりましたので、寝入り時に、蒸しタオルをしています。もっとも、ビニール袋に濡れタオルを詰めて、電子レンジで1分という簡易版ですけれど。

簡易版でも面倒ではありますから、横着すべく、「めくりズム 蒸気でホットアイマスク」を買ってみました。蓋を開けるだけで、暖かさが、(5~10分と包装には書いてありますが)30分程度、続いていたように感じました。ただ、蒸気は、蒸しタオル程は無く、目元に汗をかく程度。なので、目元に使い捨てカイロを載せているだけ、といった感じで、蒸しタオル特有の、蒸気に包まれるような多幸感を味わえませんと、5個500円という価格は、少し、もったいない気がします。

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田村ゆかりファンクラブイベント2007~ビホー・アフター~

なのはネタの前説と、シャネルズ手法でビリー・ブランクス化したスタッフによる、「ブートキャンプ」ネタ画像+ゆかりソングに合わせて飛ぶ冒頭は、当然のような大盛り上がり。

あとは、ノンビリと料理やクイズ大会。

料理のお裾分けや、昨年同様の借り物競走は、何かと時間が掛かって、間延び感が出てしまうのは否めませんが、2階席まで回るための企画としては、意義があります。料理中B.G.M「CandySmile」に合わせて、足上げの振り付けを入れたり、クイズが懐かしの「クイズグランプリ」風だったり、といった小ネタが、心地良いです。

10/28 渋谷C.C.レモンホールにて。

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