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ニール・アッシャー「超人類カウル」(ハヤカワ文庫 SF)

前半はかなり退屈。

少女娼婦と殺し屋という、2人の主人公の話が並列しているのですが、一方は、自分で制御できないタイムトラベルをさせられ、もう一方は、拉致されて、あちこち連れ回される、という、主体性のない展開×2、なせいか、感情移入が困難で、読む側も、作業っぽくなってしまいました

後半のバトル展開では、それなりに、盛り上がるのですが、勝敗の原因は、よく解らなかったので、楽しめず(設定を理解できなかっただけ、でもありますが)。終盤、ものすごい唐突に、主人公の2人がくっつくのも、小説が下手なんじゃ・・・な印象を受け、読後感は良くありませんでした。

あと、(作者の所為では無いですが)、会話文の中で「手のひらサイズのコンピュータ」(350頁)って、言葉遣いには、かなり、違和感を感じました。もう少し、口語っぽい訳語が無かったのでしょうか。

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グッドラックヘイワ「Patchwork」

2nd。
ロックバンドの「Good Dog Happy Men」では、あまり、存在感が無かったですが、Sakerockのドラマーとしては、場違いな程の技量を感じさせた伊藤大地と、ピアノの野村卓史によるデュオ。(ハミング曲が1曲有るものの、基本)インストゥルメンタルで、2人とも、打楽器的な演奏なので、メロデイ担当として、フルートや口笛が、入ったりしています。

スタイルとしては、ジャズのジャム・セッションっぽいのですが、メロディに、独特の人懐っこさが有るおかげで、(前衛ジャズ的な)アドリブを必死になって聴くような感じでは無く、Pez的な、聴き易さがある音楽です。短い曲ばかりなのと、Sakerockハマケンみたいな、聴いていて不安にさせる(のは、味でもありますけれど)メンバーが居ないので、イージー・リスニングとして聴き流せるのも、良いです。

童謡っぽいメロディがピアノと似合っている「宇宙の犬」、打楽器の多彩な音がパーカッション的なドラムと、一寸クラシック入った煌びやかなピアノが、(EL&Pの)「悪の教典#9」b.第2印象を思わせる「International P.G.R.」といったところが、特に、気に入りました。

「Monsieur MIYATAKE」のP.V.動画ファイル付き。(「レット・イット・ビー」的)ビル屋上セッションを行う生真面目な演奏者と、演奏者の周りを所在なげに彷徨く白犬との、ミスマッチぶりが面白いです。

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「よしながふみ対談集 あのひととここだけのおしゃべり」(太田出版)

最新3巻で、1巻での「没日録」の話と繋がった「大奥」も快調な、よしながふみと、女流漫画家ら、との対談集。

よしながふみ自身の自作裏話的な話題は少なく、対談者の作品を含め、他の漫画家(青池保子三原順など、懐かしい名前も。)を、分析的に語りつつ、自作の影響源が、かつての少女漫画にあるという話をしています。あまりに、分析的なので、まるで、漫画評論家の本のようです。「やっぱり、うちひしがれているときには少女マンガがいい。」(76頁)とか、マンガ論的な名言も多いですし。

対談相手は、漫画家以外に、三浦しをんが2回登場していますが、小説家としてではなく、「シュミじゃないんだ」を書いたBL評論家的立ち位置での登場です。この本でのよしながふみは、「シュミじゃないんだ」において語られた、少女漫画の後継者としてのやおい・BL論を、体現しているような、ところがあります。そんなこともあって、「電波男」の世界観をぶつけた対談集、「電波大戦」をちょっと連想しました。

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kashmir「デイドリームネイション (1)」 (MFコミックス アライブシリーズ)

高校漫画研究部を舞台とした、(変人先輩が出るような)文系サークル物。kashmir作品と比べると、普通の美少女漫画っぽいです。

もちろん、「微妙な漫画が読みたくなる風土病(81頁)」等の、作者らしい珍妙フレーズは、そこかしこにありますし、漫研舞台ということで、背景にちりばめられた、漫画ネタを探すのは楽しいです。

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アリシア・キーズ「アズ・アイ・アム」

ワールド・ロック・ナウ渋谷陽一が、NHK-FMでやっている番組。訳詞朗読とか、初めて、サウンドストリート木金を聴いた数十年前と、番組が全く同じノリなのには、ちょっと驚きました。)」で聴いた、「スーパーウーマン」を気に入って購入。

その、「スーパーウーマン」は、「青い影」風の名曲っぽいバラードでしたが、他の曲は、今一。硬質な歌声の張り上げ方が、酷く一本調子なのと、テル・ユー・サムシング(ナナズ・リプライズ)等、リズム・ボックスとか、ブレイクビーツ風の、地味な伴奏なのに、メロディが弱いので、単調な印象を受けました。

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「AYAKASHI」/「みなみけ~おかわり~」/「狼と香辛料」/「墓場鬼太郎」/「未来講師めぐる」/「のらみみ」/「もえがく5」/「ヤッターマン」の第1話感想

「仮面ライダーキバ」とかも控えていますが、2008年1月期分(のアニメ等第1話感想)は、とりあえず、ここまで。

11.「AYAKASHI」(日曜深夜 TVK)
学園能力者バトル物。いかにも「美少女アニメ」然とした(歪んだ)絵柄と、ヤクザの鼻削ぎといった、グロシーンの違和感が売り?△

12.「みなみけ~おかわり~」(日曜深夜 テレビ東京)
スタッフ一新ということで、見てみましたが、キャラ等は継続した2ndシーズンでした。お洒落気取りなOP絵柄を、温泉でのサービスシーンの下世話さで中和。△×

13.「狼と香辛料」(水曜深夜 TVK)
ラノベ界の人気作ということで、期待していましたが…RPG風中世ファンタジィでロードムービーでしょうか?ヒロインとして「狼」キャラは出てきましたが、「香辛料」のほうの話は、今後?
ヒロイン役(小清水亜美)の台詞が、花魁風の言葉ということもあってか、棒読み然としていて、キャラの魅力が伝わらず。△

14.「墓場鬼太郎」(木曜深夜 フジ)
劇画風絵柄で止め絵多用した、テレビ「漫画」。綺麗な絵ですけれど、話は、ストーリーランド的味気なさがあります。今回のように、追いつめられたゲスト・キャラが、死ぬか、狂って終わるだけの展開を(ホラーとして)提示され続けるのだと、見続けるのが辛いです。△

15.「未来講師めぐる」(金曜夜 テレビ朝日)
実写。20年後の姿が解るという能力者の話(で、職業コスプレの違和感をギャグにしているので、職業差別っぽくなる不安が…)。宮藤官九郎脚本らしく、エキセントリックな変人キャラばかりを出しつつも、第1話ラストは小市民的イイ話だったので、後味が良いです。変人役を、星野源船越英一郎に担当させて、主役の深田恭子は、あまり弄らずに、「木更津キャッツアイ」のモー子よりも馬鹿度を薄めた、可愛い女にしている点も、気持ち良く見ることが出来る要因でしょうか。△

16.「のらみみ」(金曜深夜 TBS)
冒頭の「ど根性ガエル」風絵柄をはじめとして、偽レトロ。悪意あるドラえもんパロがあると、後半部での、初々しい心の交流話も、素直に見て良いのか、不安になります。△

17.「もえがく5」(月~金夕方 BSフジ)
実写+アニメの15分帯番組。秋葉原ネタ入り語学学習アニメながら、同趣向の「もえたん」でのフックだった、エロ+駄目な感じのパロディで自虐+田村ゆかり小野坂昌也の手慣れた掛け合い、が無い為、中途半端な幼児向け作品になっています。ミニスカート&オーバーニーソックスを装備した平野綾が、縄跳びしながら、英単語を喋る実写パートには、パラダイスTV的な味わい有り?△×

18.「ヤッターマン」(月曜夜 日テレ)
三悪はじめ、シリーズの(膨大な)お約束を全部入れつつ設定を紹介したら、それだけで第1話が終わってしまった感があります。健康なお色気担当は、アイちゃん役伊藤静の艶っぽい声でしょうか。△×

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V.A.「ニッポンのロックンロール~Dr.FEEL GOOD TRIBUTE~」

赤羽ブリロー名義で2曲、トリビュートセッション名義で1曲参加している、Theピーズのハルとアビさんを目当てに購入。

赤羽ブリロー「KING FOR A DAY」は、アビさんの重たいギターが、格好好いです。ハルは、英語歌唱のせいか、軽やかな歌い方にパンクスっぽい雰囲気があって、Theピーズでの歌とは違った印象になるのが、面白いです。

ただ、アルバム全体としては、歌やメロディに特徴が無く、中年だみ声を張り上げる、古典的ロックンロール楽曲が、延々と続くので、正直、単調な印象もあります。トリビュート元同様、ということなのでしょうけれど(といっても、ドクター・フィールグッドの作品で聴いているのは、「ダウン・バイ・ザ・ジェティ」だけの門外漢ですが。)

なので、SWITCH TROUTによる、ベンチャーズ風煌びやかなギター・インスト「Oyeh!」、ホンキー・トンク風ピアノが入っているおかげで聴きやすい、Mooney&His Lucky Rhythmによる「ROUTE66」といった、変化球的カバーした曲のほうが、楽しめました。

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SFマガジン2008年2月号「日本作家特集」

先月号でドキリとした、金子隆一氏の近況。大事なかったのは何より。

海猫沢めろん「アリスの心臓∞みえない夏のうさぎ穴∞」☆0
終盤、タイポグラフィック・ノベルで混沌とするなればこそ、「ゴーレム100のように、他の部分は、明快であって欲しいです。

樺山三英「一九八四年」☆0
メタフィクションというより、評論?

谷崎由依「夕暮れ畑」☆1
ファンタジー世界の閉鎖性が、(女流作家臭い)どんより生理感溢れる文章に上手く嵌っています。最後の1行で、全編メタファー?疑惑が起きましたが。

連載 夢枕獏「小角の城」☆1
面白い能力者の話、の前半。

連載 梶尾真治「エデンの防人 怨讐星域」☆1
惑星での生活描写は、ベテランらしい筆致で、安心して読めます。このエピソード自体が未完ながら、終盤の展開は、エピソード同様、図式的なお説教に向かいそうな不安が漂いますけれど。

小林泰三「三00万」☆0
悪意あるファースト・コンタクトものというより、表題から、映画「300」パロと受け取るべき?

連載 神林長平「雪風が飛ぶ空 戦闘妖精・雪風 第3部」☆1
第3部前半終了。大佐の居直りぶりも楽しかったですが、ラストの開放感も良し。

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「ロザリオとバンパイア」/「全力ウサギ」/「PERSONA-trinity soul-」/「栞と紙魚子の怪奇事件簿」/「true tears」/「破天荒遊戯」/「君が主で執事が俺で」/「シゴフミ」/「H2O~FOOTPRINTS IN THE SAND~」/「ポルフィの長い旅」の第1話感想

2008年1月期アニメ等第1話感想。主題歌評は略。
矢島晶子の色っぽい喋りがあったのと、流し見し易いこともあり、最終話まで観続けた「さよなら絶望先生」の2ndシーズン「俗…」は、○△。

1.「ロザリオとバンパイア」(TVK 木曜深夜)
妖怪学園への転校生の話。開始5秒で、パンチラ登場するサービスぶりですが、普通に立っているシーンで下着が見えるワカメちゃん型ヒロインには、いやらしさより、古臭さが先に立ちます。△×

2.「全力ウサギ」(TVK 土曜朝)
擬人化した動物キャラによる土建屋もの。4コマ誌マンガであろう原作を単に繋げただけ。動物化の可愛さも、4コマ誌的「日常」描写も苦手なので。×

3.「PERSONA-trinity soul-」(BS11 土曜深夜)
美青年兄弟による、召還バトル物。のっぺりとした絵柄は綺麗ですけど、子安武人の警官兄以外に、ヒキが無いです。△×

4.「栞と紙魚子の怪奇事件簿」(日テレ 土曜深夜)
実写。諸星大二郎の原作にある、とぼけた感じは皆無です。(「月曜ドラマランド」的)安っぽさが漂う、美少女主人公の超常現象解決物ドラマになっています。原作は好きですし、紙魚子役の前田敦子(AKB48)は、可愛い眼鏡っ娘なので、名キャラ「奥さん」の登場まで、付き合いましょうかねぇ。△

5.「true tears」(TVK 土曜深夜)
学園物。舞台が地方都市ということで、水彩風の着色が、印象的。不思議ちゃん&、大人しい、の2人ヒロインの魅力も、主人公が抱える問題も描写しないので、何を見るべきかが、不明です。△×

6.「破天荒遊戯」(TVK 土曜深夜)
魔物退治物。舞台が、RPG風中世なのかもよく解らないし、キャラクターは台詞で背景事情から何から説明してしまうので、退治しても爽快感が無く。×

7.「君が主で執事が俺で」(TVK 土曜深夜)
居候物ラブコメ。冒頭のGガンダムネタをはじめ、アニパロや声優繋がりねたは多数ありますが、滑り気味です。のほほん姉キャラが確定する前に腹黒シーンを出すのも疑問。原作ゲームとアニメとでの、テンポの違いが吸収できれば…△

8.「シゴフミ」(TVK 土曜深夜)
冷たい言葉を吐く死神物。美少女が唐突に、第1話主人公を刺して、第1話が終わったので意味不明。死神が(「キノの旅」系の)上から目線で、関係者を断罪していく、後味悪い話が続きそうです。△×

9.「H2O~FOOTPRINTS IN THE SAND~」(TVK 土曜深夜)
美少女に囲まれる転校生もの。少女漫画風細い線にお色気というギャルゲー然とした絵柄なのに、障害者の振り(?)したセクハラ・コント、虐めを傍観するヒロイン、というドギツイ内容について行けず。×

10.「ポルフィの長い旅」(BSフジ 日曜夜)
第1話は、教訓と仲の良い家族を、じっくりと描写していて、「旅」は、先のよう。まさしく、ハウス名作劇場第2弾といった感じで、引っかかり無し。×

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「沙耶の唄」(ニトロプラス)

分量が少ないせいもあって、ゲーム作業感が無い、ホラー非紙小説の佳作

昨年末、映画「300」ばりの爽やかな玉砕シーンが印象的な第4分冊で完結したFate/Zeroシリーズを、読了しました。原作のTypeMoon公認2次創作ともいえる作品ですが、ラスト、敗北感いっぱいで残った主要キャラを、1次創作「Fate/StayNight」ラストで救済する、という構成は、印象の薄い1週目「Stay Night」編に深みを与えている気がします。
「Fate/Zero」の作者繋がりで、虚淵玄が、シナリオ・スクリプトを担当した、PCゲームをプレイ。2003年作のテキスト・アドベンチャー・形式のエロ・ゲームです。

原稿用紙100枚級?の分量で、分岐が2箇所ですから、一応、フラグ管理が有った「Fate」に比べてもゲーム性の無い、結末が3つ有る非紙小説です。物語は、美少女魔物を飼った男の狂恋ホラーという、定番ですが、定番だけあって、きっちりと纏まっていますし、特に、悲恋色が強い1つ目の結末は、印象に残りました。
文体は、一人称ホラーなこともあり、重苦しい文章が続きますが、唯一、ショット・ガンの説明をするシーンだけ、登場人物が、妙に情緒的になるのは、「Fate/Zero」での、銃やバイクの描写に通じる感じで、作者の作風でしょう。

非紙小説の、紙メディアの小説との違いは、声、挿絵、音楽。
全台詞に声が付いた、所謂、フルボイス形式です。が、分量が少ないのと、テキストが、設定と主人公男の心情描写が大部分を占め、(声優力で、キャラ立てが出来るような)ヒロイン群のキャラ描写はありませんので、声の存在に有難味はエロ描写での淫語ぐらい。エロ描写の存在自体は、魔物に溺れていく描写になっているため、単なるサービス以上の必然性があって良いのですけど。
中央東口による挿絵は、のっぺりとした、テキストの邪魔をしない「挿絵」に終始していますが、テキスト・アドベンチャー・ゲームのお約束である「背景」を変えて、同じ描写を繰り返し、主人公に世界が違って見えていることを示すアイデアは、ゲームメディアならではの趣向が、ナイス。
エンディング曲は、張りのある声が、「School Days」のエンディングで、気になっていた、いとうかなこによる、一寸大仰な感じ(が狂恋ものに合っている)ロッカ・バラード「ガラスのくつ」。ゲーム・クリアの勢いで、iTunesMusicStore買いしてしまったり。

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アレステア・レナルズ「レヴェレーション・スペース 2 銀河北極」 ((ハヤカワ文庫 SF)

「1 火星の長城」に続く、後半分

モンスター見せびらかし競争の「グラーフェンワルダーの奇獣園」、宇宙船を舞台に迷宮探索する「ナイチンゲール」など、ジョージ・R・R・マーティン「タフの方舟」シリーズの「魔獣売ります」、「禍つ星」を連想しました(解りやすいガジェットを使った娯楽SF色の点で、共通していることもあります。)

姉妹友情ネタの「ターコイズの日々」がちょっと叙情性な位で、マーティン程の泣ける展開こそ無いものの、絵を思い浮かべ易い、バイオ・ホラー風落ちは、本作ならでは。落ちが決まっているので、手堅く纏まった印象を受けました。

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田中ロミオ「人類は衰退しました」(ガガガ文庫)

ひらがな会話の、ぼけキャラで押し切る1巻目は、作者の評判程では…でしたが、再読しますと、雰囲気は悪くなかったので、2巻目も読むことに。

2巻では、世界や自己を認識で変える、といった(妖精さんの可愛さ一辺倒で無い)話が入ってきて、格段に面白くなっています。特に、後半の「妖精さんたちの、じかんかつようじゅつ」では、時間ループの設定を、ぼけキャラ主人公が認識するため、ぼけ描写が単なる萌えに留まらず、叙述トリック的に機能しているのが良いです。萌え系一寸いい話としても、成立していますので、あざとさも無いですし。

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チャールズ・ストロス「残虐行為記録保管所」 (海外SFノヴェルズ)

異世界魔物と戦うスパイもの(作者あとがきで、ゲーム「クトゥルフの呼び声」の追加シナリオとのネタかぶりを言い訳していますが、日本製ライトノベルと、ゲームにも、先行作は多そう)。

赤方偏移から、異世界の構造を読み解く(229頁)あたりは、SF的ですが、お話自体は、冒険小説(終盤は特殊部隊潜入物)のフォーマットに沿っているので、同作者の「シンギュラリティ・スカイ 」に較べますと、非常に読みやすいです。

反面、ありきたりな話ですが、ウィンドウズのセキュリティを心配する(299頁)システム管理者の顔を持つ主人公のオフビートな感じの文体で、毅然とした感じの女警官を「きのうの夜、傷んだカレーを食べたアニー・レノックスといったところ」(313頁)と描写するセンスが楽しいです(ただ、「モデル2.0のニューボーイフレンド」(94頁)や、「でも、そんなの関係ない。」(98頁)は、web2.0や小島よしおネタで同時代感を、訳者が補ったのかも?)。

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