« 「田村ゆかりファンクラブイベント2008~ときどきメモワール2~」 | Main | 「Fate/Zero Material」(Type Moon) »

映画「崖の上のポニョ」

「絵」は良い、おとぎ話
また、当初の問題をほっぼり出して、暗いトンネルを抜ける話ですか。誰か、新しい心理学の教科書でも買ってあげてください、等と憎まれ口を叩きたくなりますが、前作等と同じ、スタジオジブリ宮崎駿作品のスタイルということで。

さすが、スタジオジブリ宮崎駿作品といいますか、ポニョ人間体が、魚に乗ってやってくるシーンは、躍動感が素晴らしいです。ストーリーは無くとも絵で魅せる「短編アニメーション」ぽい風情があります。

ただ、ストーリー面は弱いです。

自然だけ、色鉛筆タッチにしたり、汚いものを省略した綺麗なアニメワールドの中、海のゴミだけ説明的に画面に入れたり、と、流行のエコ描写を序盤で強調していて、そこと繋がる、人類VS魚(イコール自然)な世界観を持ったマッドサイエンティスト風父親が、ストーリーや設定の説明役になる筈なのですが…1時間40分という尺の問題もあったのでしょうか。ディズニー人魚姫風母親の登場以降、何故か、マッドサイエンティスト成分が抜けて、後半は只の善人父親になってしまいます。そのせいで、架空設定上の対立を、善悪で捉えるべきか、運命的にみるべきか、よくわからないまま、例のトンネル抜けで対立を解消して、物語は終わってしまいます。

父親キャラの不自然さは、父親役の所ジョージが、架空設定をそれっぽく見せる設定説明役を演じるのにはカリスマ不足だった(舞台俳優とか、異物感の出せる声優であれば、あるいは…)ってこと。ただ、(中の人の)パブリックイメージに近い善人父親役の声としては、健闘していますし、「脚本:宮崎駿」の粗雑さが、父親キャラのところで、露出してしまったということで、所ジョージの責任にしたくはないですけど。

ともあれ、架空設定が説明不足なせいで、架空設定上、起こっている筈のサスペンスを、全て、おどろおどろしい音楽が鳴っていることで説明しており、音で誤魔化す安直な映画、といった印象になっています。久石譲の音楽の魅力である、叙情的メロディの生かし処も無くなっていますし、「絵」以外は、正直、見どころのない作品でした。

象徴的なのは、架空設定上の必然も、善玉へのご褒美といったメタ上の必然も無く、老人達の不自由だった足が治ってしまう願望充足ぶり。(女性がスカートをはかない異世界を創出した)「ストライクウィッチーズ」並の強引さでしたが、そのレベルの(おとぎ)話と思えば、まぁ、腹も立ちませんけれど。

8/3 ワーナーマイカル新百合ヶ丘にて鑑賞。

|

« 「田村ゆかりファンクラブイベント2008~ときどきメモワール2~」 | Main | 「Fate/Zero Material」(Type Moon) »

映画・テレビ」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/11715/42123579

Listed below are links to weblogs that reference 映画「崖の上のポニョ」 :

« 「田村ゆかりファンクラブイベント2008~ときどきメモワール2~」 | Main | 「Fate/Zero Material」(Type Moon) »