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映画「アキレスと亀」

北野絵画までは付き合えない
画家の一生を描いた北野武映画。

監督作「HANA-BI」あたりからでしょうか、映画中に自作の絵~グラデーションが無く、目に痛い配色で、抽象性の高そうな/お芸術な絵。基本的に、死んで終わり、な北野映画における、死=現実外の、象徴?~を登場させていましたが、本作は、画家の話なこともあって、自作絵のオンパレード。

で、その自作絵自体の素晴らしさが解らない(酷評された絵が、その後、別の場所に飾られている=売れているというシーンがあるので、実は素晴らしい絵ということかもしれませんが、絵自体を見ても、素晴らしいとは思えないのでした。まぁ、美少女デフォルメ絵ばかり見ている当方の事情のせいでしょうが。ウォーホ-ルリキテンスタインのもじりがあった、ぐらいしか解らなかったし>本作中の絵。)と、説明描写をしてくれない北野映画の場合、絵を描く主人公の努力が、愚行か、栄光への準備かも解りません。なので、絵が分からないと、映画自体の理解も辛いのでした。単に、自作絵を見せたいだけなんじゃないか、と邪推したくなります。

序盤の子供時代から、絵以外に興味が無く社会性ゼロな上に、絵が好きな理由も不明な主人公を、感情表現皆無の北野映画スタイルで描くので、中盤の青年期までは、キャラクター性皆無。単に絵が描きたい子供時代から、絵を売りたい青年期の話に変わった後も、「売れない画家」ではあるものの、仕事にも、女(肌を青白くした麻生久美子は、キタノ・ブルー風?で、ちょっと面白かったです)にも困らないので、同情も出来ず。他人を絵を描くために利用することはあっても、嫌われても去られてもどうでも良い、という主人公には、嫌悪感しか持てませんでした。

共感できない主人公の棒立ち描写に、叙情ピアノばかりの音楽(アニメ音楽で知られる梶浦由記を、久石譲の代用品扱いしているような無駄遣い感が…)で、お涙頂戴的な説明臭さを醸し出していて、中盤までは、見るのが苦痛な映画でした。

終盤、中年期以降の主人公を演じるビートたけし登場後、色んな方法で絵を描く話は、日曜昼に、たけし軍団とやっていたバラエティを思わせる悪ノリ振りで、まぁまぁ笑えます。ただ、屈強な、たけし軍団員なら兎も角、妻役の樋口可南子を虐める映像は、(お芝居とはいえ)見ていて気持ちの良いものではありませんし、なんの理由もなく戻ってきた妻に救われるラストは、話を纏めるためのご都合主義に見えたし、最後まで違和感のある映画でした。

北野映画は「3-4×10月」の頃から「監督・ばんざい!」まで、劇場でも、結構見てきたつもりですが、北野絵画にまで、付き合う気は無いので、アクション映画以外なら、もう結構かな。

2008.03.27 テアトル新宿にて鑑賞。

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