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映画「僕らのミライへ逆回転」

自ジャンル自賛も許容範囲

自主映画製作は辛いよ、な内幕話。

ジャンル蘊蓄・パロディを重ねつつ「…って素晴らしい」的自ジャンル自賛をする作品じゃないか、と観る前に危惧していたのですが、そういった作品に特有な気色悪さは、少々有ります。

ただ、「2001年宇宙の旅」の天地逆転シーンの特撮トリック撮影とか、工夫の説明自体、懐かしかったですし、スクラッチやグラフィティといった古代ヒップホップ文化(80年代風シンセ音色とAutotunesで声加工が全盛の、今どきヒップホップとは、縁遠いノリ…ですが。)を連想させる描写もあり、Do It Yourself賛歌の表現と受け取れるので、本作の気色悪さも、わたしの許容範囲内に収まっていました。

お話自体は、店長と、主人公役の店員モス・デフとの疑似家族っぽい関係性、自主映画製作話、ファッツ・ウォーラートリビュート話と、色々入っているのですが、どれも曖昧なまま終わってしまいます。100分という尺で色々入れている以上、仕方ない面もありますが、強引キャラ、ジャック・ブラック主人公の明快なサクセスストーリーにせず、健気に頑張るモス・デフを主人公にしたお話にしている、ところからすると、この曖昧さ自体が、意図的なのかもしれません(資金問題という、綺麗に終わらせにくいお話を誤魔化す、っていう)。

最後が、Googleの副社長が現れて資金問題を解決してしまう、Web2.0オチだったらどうしよう、と怯えていたのですが、そんな無茶は無く。店長役のダニー・グローバーが、年の功的に、悲しいお話を纏めています。

ジャック・ブラックに引っぱり回されつつも、映画製作の発想を出したり、健気に頑張る(ラブシーン(?)もあったし)主人公のたたずまいが、「スクール・オブ・ロック」や、「テネイシャスD 運命のピックをさがせ!」といった、他のジャック・ブラック出演作のような踏み台キャラに堕していなかったのは好みですし、エンディング曲や、予告編でも使用されていた、ビリー・プレストンの大名曲「ナッシング・フロム・ナッシング」(歌詞の頑張ろう感が選曲理由?)など、音楽のサポートが強いこともあって、鑑賞後の気分は良かったです。

2008.11.08渋谷シネマライズにて鑑賞

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