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YOUR SONG IS GOOD「PLAY ALL!!!!!!」

意味のある3枚目
シングル付属DVD内で発売告知有りました熱いライブ等の3枚組DVD。

ライブは、前半が3rd、後半が2nd収録曲のDVD1枚目、前半が1st、後半が客演曲や初期作品のDVD2枚目、といった構成。4時間以上という長丁場も、一曲毎が短いですので、聴き易く、「Move or Die」等一部の曲で、酷い音割れ(TheピーズのDVD「男40」並)が有る他は、問題無し。

正直、現行3rdでの、パンキッシュな縦ノリ(格好いいですが)路線より、2ndまでの南国お祭り路線の方が、好みではあるのですが。オルガンソロも多いですし。ただ、彼らの魅力である全力疾走感あるライブなのは、変わっていません。そう、思わせる役目は、ナレーション&出演をオルガン担当サイトウジュンが務める、インタビューで綴った、バンド自叙伝ともいうべき3枚目の存在。

3枚目は、単なるDVD特典映像では無く、荒れたパンクのFRUITYから、重苦しいジャズ・ファンク(メンバーのナレーションでいうところの「ポスト・ロック」)を経て、南国ノリへ、そして縦ノリへ、と変化していく様を語るバンド史を描くストーリーで、音楽スタイルは変化しても変わらない、バンドの芯のようなものを見せてくれる形になっています。パンク出自からの変化といっても、意図的なスタイル選択の結果として描いていますので、ジャム末期~スタイル・カウンシルというより、ビースティ・ボーイズかも(「FUNKY SOY SAUCE」でのラッパー(MU-STARSのsarudog)との共演が、息の合った感じに納得)。

MCやバラード等の箸休め部分の無い全力疾走の2枚組ライブは、その物量に麻痺してくる部分もあるので、こういう視座を与えてくれるような部分があると、見やすくて助かりました。3枚目を観た後に、最初期の映像っぽい最終曲「BIG STOMACH,BIG MOUTH」を観ますと、感慨深いものも出てきますし。

客演曲では、「関白宣言」での、二階堂和美の初期ビヨーク型年増幼女踊りが、印象的。

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SPECIAL OTHERS「QUTIMA ver.10 -PB Adventure-」

CDより良

ライブ。

日比谷野外大音楽堂は、「さよなら絶望放送・後悔録音」で、夜空に響く神谷浩史「絶望したっ!」を聞いた2ヶ月前以来。SPECIAL OTHERSのライブは、3年前のFUJI ROCK FESTIVAL以来。立見席ながら、チケットを入手できましたので、ミキサー卓の後ろに陣取って鑑賞。

ライブは2部構成。前半45分程の第1部は、ドラムにダブ風深いエコー掛ったレゲエ曲「Potato」とか、メロディのある普通の曲中心。第2部やアンコールでは、BENとか、彼ららしいリフで押しまくる曲が出てきました。新譜CDでは、ドラムが煩くて微妙な印象だった「Stay」も格好良いリフ曲になるなど、CDより良くなった気が(開場前から、ビール片手の客層が醸し出す、フェスっぽい歓声多数の緩いノリに、評価甘め気分で鑑賞したこともあり)

CD同様、アコースティック・セットに代えて演奏した「sunrise」が、特に印象的でした。

2009.05.16 日比谷野外大音楽堂にて鑑賞。

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「劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦」

劇場版3作目は、現在放送中の仮面ライダーディケイドの電王世界とのクロスオーバー回(2009.05.02放送分)の続き。

中心イマジンはTV版サブキャラのデネブで、TV版主人公役の佐藤健は出演せず、TV版とは離れた番外編的造り。イマジン達のドタバタは、相変わらず楽しいのですが、お話は…前々作のような雑さ(前作の纏まりが良かった分、辛いものが有ります)。時間トリックがどっかで見たようなものになるのは仕方ないにしても、、主人公が、母の面影を見いだすのが、(まだ、20撮影時は19?歳の)南明奈というのも、無理が有り過ぎですし…

本編終了時には、正直、もう、次は観なくても良いかな、と思っていたのですが…ラストの特報(昭和ライダーまでのクロスオーバー)には驚いたので、また、劇場に行ってしまうかも。

2009.05.02 新宿バルト9にて鑑賞。

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アニマル・コレクティヴ「メリウェザー・ポスト・パヴィリオン」

刺激不足
2009年産の9作目(わたしは、初聴のバンド)。

ライナによると、ギターが休業中の作品とのことで、他作は違う作風なのかもしれませんが、本作は、エコー強めの男声+音数多いシンセ伴奏(「Lion in a Coma」で聴けるビヨーン、ビヨーンとした音には、安東ウメ子「ウポポ サンケ」を思い出しました)のエレ・ポ。(「…ニカ」とか、テクノ用語には、もっと適切なジャンル名有りそうですが、よく解らず。)

ブライアン・ウィルソン「スマイル」コーネリアス「ポイント」辺りに通じる多重録音ポップ。ですが、ただ、その種の作品に有りがちな閉塞感は、さほど厳しく無く、微サイケデリック入った80年代風エレ・ポとして、聴き流せる緩さが、有り難いです。

とはいえ、「Summertime Clothes」のライブテイク(邦盤Bonustrack)で聴ける、激しいシャウトが、閉塞感を切り裂く瞬間が、一番楽しかったりするので、録音物としては刺激不足。

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SFマガジン2009年5月号「バリントン・J・ベイリー&トマス・M・ディッシュ追悼特集」

個人特集で小説×3有ると、充実感強し
バリントン・J・ベイリー「邪悪の種子」☆1
永遠の命ネタでも、抽象的にならないところが、作者らしい。

バリントン・J・ベイリー「神銃(ゴッド・ガン)」☆1
落ちも明快なショートショート。

トマス・M・ディッシュ「ナーダ」☆1
落ちっぽいのがあると、フェミSF的図式性も苦にならず。

トマス・M・ディッシュ&ジョン・スラデック「ダニーのあたらしいおともだち」☆0
スラデック駄洒落+酒井昭伸意訳=?

連載 山本弘「地球移動作戦」☆0
設定説明以外は、「死亡フラグ」って言いたかっただけ?

連載 山田正紀「イリュミナシオン 君よ、非情の河を下れ」☆1
地の文で「あまりに空想がすぎるか。」には、困惑しましたが、エミリー・ブロンテの説明台詞は良。

連載 小林泰三「ワイバーン 天獄と地国との狭間」☆0
戦闘中。

バリントン・J・ベイリー「蟹は試してみなきゃいけない」☆0
哀愁恋愛話。擬人化ジャンルは、既視感が…

トマス・M・ディッシュ「ジョイスリン・シュレイジャー物語」☆1
哀愁恋愛話はストレートな方が。

小説以外では、アニメ版グイン・サーガ(日曜夜という地の利もあり、見続けているなぁ)の紹介&中原麻衣らのインタビューは、原作読者への配慮を感じさせます。

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濱野智史「アーキテクチャの生態系――情報環境はいかに設計されてきたか」 (エヌティティ出版)

現状肯定的な分だけ、納得感はある和製Web論
「ザ・ネット☆スター」の番外編的Web討論会「ねとすたシリアス」の、番組副読本。

番組内で著者が紹介していた、(目の前の失敗をツイッターで慰める、という)カラオケボックスの話が面白かったのと、そのことを(「今どきの若者は」、と嘆くのでは無く)「ある意味、合理的」とフォローする、中立的な立ち位置が好印象だったので購入。

キーワードは「アーキテクチャ」。確か、「アップルシード」での格好付用語と記憶していますけれど、本書内では、Webサービスに人を誘導する仕組みを指す模様。本の内容は、ニコニコ動画(6章)や2ch(3章)といった、各Webサービスの紹介と、それらの隆盛を、ユーザーの共感欲求を上手く捉えたから、と説明するもの。紹介自体については、海外事情以外は新味無いですが、解り易いですし、「クイズ100人に聞きました」やバレーボール客席にも存在する、コール欲求は、web世代に固有のものではないと思っていましたので、日本人論に落とし込むのは、納得感がありました。

P2P(5章)やケータイ小説(7章)についても言及していますが、副題通り「いかに(how)」の説明に終始していて、価値観が絡む「何故(why)」については、積極的にノータッチ。本書の文体が、英文和訳っぽく、やたら指示代名詞を多用した客観性を強調していることもあり、文化人類学ノリの相対主義なのも、反感を持ちにくい理由、かと。

もっとも、終盤の纏めでは、生態系という生命がらみの比喩からくる、「適者生存」的現状肯定が出てきて、イヤらしい気もしますが、(東浩紀の弟子故?)、纏める為には仕方がないところでしょうか。

あと、アーキテクチャの人為制御の一例として、ネット誘惑を絶つべく、あえて漫画喫茶PCで執筆したことを紹介する、(あとがき)のセンスには、思わず、笑い。

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