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「ミュージック・フロム・ザ・オリジナル・サウンドトラック・アンド・モア:ウッドストック」

スライ
ロック・フェスの走り「ウッドストック」のサントラ。40周年ということで、ライノ(トッド・ラングレンのCD化で名前を覚えた)から再発。

サントラのせいか、M.C.が長い、というのが第1印象。

スタジオ盤同様、大熱唱大会のジョー・コッカー「ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ」や、ギターの泣きぶりは兎も角、パーカッション&ドラムソロが締まっているサンタナ「ソウル・サクリファイス」が、今聴いても迫力がありました(CS&N等の純朴フォーク系は、時代を感じる面も…)

スライ&ザ・ファミリー・ストーンのメドレーで、力強いギター・カッティングと「ミュージック・ラバー」とかの曲名連呼で、ゴスペル・クワイア的(昨年の来日公演とは比較するまでもなく)に盛り上がるさまは、別格。スライの他の曲もリリースされるとのことで、楽しみ。

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藤堂あきと「パーツのぱ」(電撃コミックス)

商売もの
「安いだけが売りのパーツ屋」(14頁)を舞台に、他店との安売り競争を描く商売もの漫画です。

角張ったリアル等身絵柄で、「アキバ最安」の張り紙が、次のコマでは、同じ構図のまま、「次回入荷未定」に変わっている(83頁)描写とか、激戦ぶりが、らしい感じです。

週刊アスキー連載ということで、「電脳なをさん」のように見開きで一話形式ですが、小さいコマの4段組みにすることで、ちゃんと落ちもつけていて、読みやすいです。1巻目後半からは、天然ぼけ女性の新人店員とか、キャラも増え、単なる取材ものに留まらない物語としても動き出しています。続きが楽しみ。

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「田村ゆかりファンクラブイベント2009~ゆかり日本昔ばなし~」

いつもの+鷲崎で、安定
休日ということもあり、半年ぶりに愛知県芸術劇場へ遠征。

ミニライブとゲーム大会という、例年通りの緩いイベントですが、イベント慣れした鷲崎"アニスパ!"健が進行役、ということもあり、ドラマ仕立も安定していて、滑る恐怖感は無く。

昨年度のような(長い待ち時間+)写真撮影はありませんでしたが、こよりを使ったゲームでは、待ち時間もそれなりに有。けれど、その間も、歌ったり、走り回ったりと、配慮が見えますと、逆に嬉しくなってくるのが、ファンクラブイベントの味。

もっとも、春ライブのBlu-Ray盤(Panasonic DMR-BW850入手して準備完了。)の内容を流している中で気づいた、暗い舞台の中で走り回る姿は、なんか、落ち着きの無い人みたいでしたけど。

2009.06.14 愛知県芸術劇場にて参加。

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諸星大二郎「闇の鶯」(KCデラックス)

妖怪ハンターもの有
帯の表記では、「単行本未収録傑作選」とのこと。

「人魚の記憶」「描き損じのある妖怪絵巻」の2作は、「魔障ヶ岳」以来となる?妖怪ハンターものの新作。ぼそぼそとした日常絵と異世界とがシームレスに繋がる、諸星らしさは健在。

表題作は、パソコン少年が山姥と戦う1989年の作品。パソコン描写は、流石に古びてますが、旧作「マッドメン」の、逃走シーンを連想させる伝奇バトルは、味わい有りです。

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川原礫「アクセル・ワールド〈1〉黒雪姫の帰還」(電撃文庫)

まさに、ラノベ

棚ぼた超能力で美少女と電脳バトル、という冒頭から、世界唯一のレア・スキル発現で締め、という、既視感といいますか、ライトノベル記号の塊を見せつけるかのような、お話。

加えて、主人公のトラウマ解放、ヒロインのフラグ立×2、敵のトラウマ解放までを、300頁弱の分量に納める超圧縮振りで、物凄く、段取りをこなした感です。反面、主人公が、正ヒロイン黒雪姫を気に入る描写とかは大雑把で(可愛らしいHIMAの口絵から察しろ、ということでしょうか)、サブキャラ自身には、説得力も魅力も無。

正直、ついてゆけない作品でしたが、ここまで極端だと、現代ラノベのスピード感としては、この小説の「あんまり」な感じこそ「正解」なのかも、と思ったり。

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Theピーズ「'09初夏盤」

いつもの
自主製作盤ながら、Amazon.co.jpでも流通する新譜。TowerRecords新宿店にて購入。

年初のライブ会場で購入したシングル「アル中」のボーナス・トラックでは、タイトルがキングレコード的に問題なんて言ってましたが、本作でも、「ロンパリンラビン」とか難しげな曲は、自主盤ならでは?

ただ、それ以前に、Theピーズを、今の音楽市場で売る方法は、見当も付かないですし…自主製作ポジションでも、新作のリリースがあるなら、十分嬉しく。

音自体は、重厚なギターと、残りの人生どうしよう的歌詞という、いつもの奴。アビさんのギターソロが流麗な「絵描き」と、レゲエなキーボード以外空いた感じが、旧作「電車でおでかけ」を連想するような初夏のレゲエ改め「初夏レゲ」の(諦念混じりではありますが)明るいフォークっぽさが、印象的です。

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ナンシー・クレス「ベガーズ・イン・スペイン」(ハヤカワ文庫SF)

「女流」
日本編集の短編集。

冒頭の表題作は、バイオ超能力者が迫害されるだけのベタな話。
巻末のバレエもの「ダンシング・オン・エア」まで、他の作品も含め、夢のバイオ技術っぽいネタが多いです。が、そっちの設定描写は雑というか殆ど無く。思いこみの激しい女子が「夢」の裏側に突き進む描写や、姉妹喧嘩とか、情緒面の描写ばかり、力が入っています(日本編集で、作者の個性を打ち出したかったということかも)。設定描写が不足しているのと、主人公の情念が、伏線無く報われるラストのせいで、やたら寓話臭い印象なのは、既読作と同じでした。

情念の激しさばかり目立つ、いかにも、「女流」作家の作品。

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SFマガジン2009年6月号「スプロール・フィクション特集5」

「誰得?」な気のする特集ですが、4に続き

クリストファー・ロウ「名高きものども」 ☆0
古代神バトルがあっさり目なのは、ラノベが無い国だから?

ホリー・フィリップス「蝶の国の女王」☆0
女流作家らしい私小説ノリ。

リチャード・ボウズ「都市に空いた穴」☆0
9.11、PSTD、三角関係の3題話と聞いて、誰もが予測するような。

ジェイ・レイク「ローズ・エッグ」 ☆1
図式的な話が、ブラザー乗りの文体のおかげで、雰囲気は有り。

周辺作家へのアンケート集「SF界における世代を巡る論議」で、メディアのファンばかりなのを嘆くのは、洋の東西を問わずか。

連載 連載 山本弘「地球移動作戦」☆0
「さよならジュピター」トリビュートに。

連載 山田正紀「イリュミナシオン 君よ、非情の河を下れ」☆0
メタ・フィクションは締めるのが簡単そう。

連載 神林長平「アンブロークンアロー」☆1
現実を把握しているものがいない世界なら、叙述トリックぐらいでは驚かず。

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うさくん「マコちゃん絵日記1」(FLOW COMICS)

ドタバタギャグ
元気な女子小学生が主人公の一話完結もの。

定番ネタとして、掲載誌(「コミックLO」)ならでは、の成年漫画ねたを、(「暴れん坊本屋さん」でのBLのように)使っていますけれど、ただ、それだけの漫画という訳ではなく。雪合戦ねたの第6話ぐらいから、子供ドタバタギャグとしての密度が上がっていきます。第11話のTシャツ絵柄ネタは、思わず笑いました。

美少女キャラ(多美)の大口開き絵(79頁)には、いしかわじゅんの絵(タマラとイリヤでしたっけ?)を連想したり、ナレーションっぽい地の文とか、ちょっと、懐かしい漫画の感じが有るのも良いところです。

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トータス松本「明星」

合唱系応援歌
ウルフルズのVoによる、ペプシのCMソング。キャッチーなサビを気に入って購入。

ウルフルズは、Theピーズ「実験4号」のカバーを目当てにベスト盤を聴いたぐらいですが、先入観と違い、大阪演歌系感傷的な詞の多さに、驚いた記憶が。本作も、c/w曲「夢ならさめないで」は、ベタベタな和風叙情フォーク乗り(こっちが、本領なんでしょうね)。ですが、表題作は、冒頭の懐古な歌詞が唐突で、意味不明なのを別としますと、先入観通りの元気な合唱系人生応援歌。力強い大声が、ストレートな応援歌な歌詞と、上手く填っています。

ソロ名義なのは、CMソングの企画で、市井の人たちと合唱するPVを作る為でしょうか。しかし、その合唱音源(「歌おうぜ!Version」)が、CMキャンペーンサイト公開のみで、CD未収録なのは、ゴスペルクワイア乗りの合唱曲好きには、ちと残念。

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ブッカー・T「ポテト・ホール」

オルガンは、脇役
ソウル大御所の伴奏で有名な、オルガン奏者の20年ぶりソロ作。

ただ、オルガン主役という感じはあまり無く。アウトキャスト「ヘイ・ヤ」のカバーも、演奏者の主張よりメロディをなぞるのを重視したような「歌の無い歌謡曲」ノリなので、根っから伴奏の人、なのかも。

基本的なスタイルは、「ネイティヴ・ニューヨーカー」とか、緩めのリズムに、バリバリと煩いディストーション・ギターが目立つ(ギターの音色は、二ール・ヤング参加というのには、なる程感有り)インスト・ロックに、オルガンが客演したような感じ。

緩いインスト・ロックは、BGM的に聴き易いのですけど、オルガン中心曲が、メロディアスな最終曲「スペース・シティー」ぐらいなのは、やはり寂しく。

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ヴァーナー・ヴィンジ「レインボーズ・エンド」(創元SF文庫)

驚き無く
2006年作。Google BookSearchが話題になりましたので、図書館デジタル化ネタを含む本作は、タイムリーな翻訳版刊行時期になったのかも。

とはいえ、驚きの無いモバイルコンピュータ世界(「マイクロチップの魔術師」作者の作品らしい、とはいえますか)、老人若返り、過去SFの引用、と既視感炸裂の今どきSF。

本筋のスパイ陰謀戦&電脳コン・ゲームは、物理制約が無いジャンルということもあり、非常に味気なく。「家族」で話を纏めるのも、有りがち感が漂います。

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