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スタニスワフ・レム「宇宙飛行士ピルクス物語(上) (下)」(ハヤカワ文庫SF)

現代的な説得力
連作短編集。
「審問」「運命の女神」と、不毛な会議&自分にも懐疑的な主人公のミステリが、連続する終盤は、いかにもレム。「その不信感は生まれつきの性分だった。」(下巻、310頁)という一文が象徴的。

経済状況やネット・ケータイ文化といった、急変するものの存在感が増し、予測する「未来」が死語っぽい昨今のことを想うと、不信感を基調とした小説に、説得力を感じます。宇宙SFとしての具体性もちゃんとあるので、予測不能性に居直って、抽象的な不条理/不可知論/メタ・フィクションに逃げがちな当世風SFより好感。

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