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伊藤ヒロ「アンチ・マジカル~魔法少女禁止法~」(一迅社文庫)

「ウォッチメン」とは違う物語
魔法少女版「ウォッチメン」という煽りに釣られて購入。

序盤から、天才オジマンティアス的立ち位置のセーラーマーキュリー青い水の戦士キラキラアクア登場には驚きのインスパイア系。「ウォッチメン」で、各キャラは、他のアメコミ作をモチーフにしているとの脚注を実感出来なかったことを思えば、この「あるある感」込みで読むことが正しいのか、とか、久川綾(キュアムーンライト)が現役なことを思えば「永遠」なのか、とか、メタ的に雑感持ちながら、読むのも楽しく。あとがき(著作権ネタはジョークと思いたい)も、爆笑。

ただ、物語としては、ネタより世界創出の面白みで魅せる「ウォッチメン」とは違い、「フェイト/ステイナイト」的ヒーロー論に向かいそう。もっとも、本書終了段階では、伏線含め、話はこれからなのですけれど。

挿絵のkashmirは、大好きですし、サブカル系読者へのサインとしては正しいのでしょうけれど、本作の場合、「ウォッチメン」が、古アメコミ風絵柄だったように、コテコテのセーラームーンエロ同人畑の人こそ、適切な気も。


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ファンファーロ「レザヴォア」

トランペットが良
2009年作の1st。サマソニ予習その2。

音数多めのネオアコ+英国人っぽい鼻に掛かった男性ヴォーカル(日本版ライナーでは「チェンバーポップ」とのカテゴライズをしていますが…)。公式YouTubeの影響を受けた人欄に、まずデビッド・リンチカート・ヴォネガットを挙げているのが納得な、雰囲気系の音楽です。

1st故か、勢いで何とかなる縦ノリ曲は別として、スロー曲では一本調子っぷりが気になりました。ですが、「コメッツ」「フィニッシュ・ライン」では、メロディアスなトランペットの音色が、良いアクセントになっていて、単調さから救われています。

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ジョージ・R.R.マーティン/ガードナー・ドゾア/ダニエル・エイブラハム「ハンターズ・ラン」(ハヤカワ文庫SF)

娯楽SF
秘境SF。

2007年作ながら、後書きによると、マーティンのパートは、1977~81年に書かれたものとのことで、(サイバー・ネット以前の)解り易い世界観は、懐かしい感じ。

主人公の性格が(マーティン小説のキャラっぽい)情け無い感じから突如、ハードボイルド風警句吐く無頼キャラに変貌したりして、一貫性が無いのは、気になりました。共作故?とはいえ、情けないキャラが頑張るマーティン節が好みだという事情もあり、コン・ゲームっぽい、どんでん返しも多く、娯楽SFとしては文句無し。

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ドリーム・シアター「ブラック・クラウズ・アンド・シルヴァー・ライニングズ(限定盤)」

カバーの器用さ
2009年発売の10作目。

限定版キング・クリムゾン曲カバーを目当てと、サマソニ2010予習用に購入。

「ザ・シャタード・フォートレス」等、キーボードが活躍するプログレ風のパートが偶にあるものの、基本的にはヘヴィメタル。それも、綺麗なギターソロと、ドスドスいうバスドラと、歪無い高音ヴォーカルというスタイルで、スラッシュ・メロコア的パンク影響皆無の音。「ヘビメタ」だなぁ、と思ってしまいますが、1曲が長い(全6曲)だけあって、メタル様式美以外の部分も、多々有るのが聴き所。

目当ての「太陽と戦慄 パート2」のカバーは、ちょっとギターが分厚くて、「レッド」期のようですが、緻密感は十分有り。他カバーでは、ブライアン・メイ的キュルキュルギターに、(自作には無いような)コーラス入れてまで、カバー元のクイーンに、仁義を切った「テニメント・ファンスター~フリック・オヴ・ザ・リスト~谷間のゆり」が、楽しい箸休め。カバーの達者さは、器用なバンドってことかも。

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「あそびにいくヨ!」/「MM9」の第1話感想

一段落

2010年7月期アニメ等第1話感想3

13.「あそびにいくヨ!」(TVK 土曜深夜)△×
居候美少女+メカ・スパイ描写という、ギャルゲー文化以前の美少女アニメ。沖縄舞台のポリティカル・フィクションは、2010年は、時期が悪い気も。

14.「MM9」(Tokyo-Mx 土曜深夜)△×
実写。美男美女揃いのアニメや海外ドラマと違って、普通人の(特撮と対比される)日常描写は、貧乏臭い感じに。台詞がやたら説明的なのは、脚本伊藤和典故か、昔の特撮ドラマっぽさを出したいからか…


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「みつどもえ」/「オオカミさんと七人の仲間たち」/「世紀末オカルト学院」/「デジモンクロスウォーズ」/「ぬらりひょんの孫」/「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD」/「宇宙犬作戦」の第1話感想

「世紀末オカルト学院」に好感
2010年7月期アニメ等第1話感想2

5.「みつどもえ」(テレビ東京 日曜深夜)△×
口の悪い小学生の話。話は普通なのに、主人公側が変人キャラ過ぎ(「浦安鉄筋家族」に近い)て感情移入できず、口の悪さに慣れた先の魅力が見えません。

6.「オオカミさんと七人の仲間たち」(TVK 日曜深夜)×
学園トラブルシューター物。唐突に現れて(ヒロインの強さを引き立てる)不良や、他人の持ち物漁りを何の屈託もなく行う主人公(目的のためには手段を選ばない、というような作品内言い訳が皆無)等、無自覚な強引さが不快でした。

7.「世紀末オカルト学院」(テレビ東京 月曜深夜)△
「ムー」的なネタで笑いを取る、学園物。可愛い声で間抜けな花澤香菜キャラが楽しい。矢島正明をはじめとした、声優の存在感で騙している面もありますが。

8.「デジモンクロスウォーズ」(テレビ朝日 火曜夜)×
異世界で、小型ティラノザウルスとゴーグル付ツンツン頭少年の友情は、いつものデジモンか。ひたすら説明台詞の第1話。胸がグレート・マジンガー風なのは、ロボットアニメっぽい表現をするぞ、という意思表示でしょうか。

9.「ぬらりひょんの孫」(テレビ東京 火曜深夜)×
高貴な血筋の美少年が巻き込まれ妖怪バトル。コミカル風味は少年ジャンプ原作ものっぽい、引き延ばし展開故か。踊るSDキャラ+堀江由衣平野綾なエンディングは可愛らしいです。

10.「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD」(TBS 木曜深夜)△
ゾンビ物本来の、極限状況物。やたら、オッパイが揺れて、血飛沫が飛ぶ中、3角関係を絶叫するテンションの高さは凄いですが、流石に、やり過ぎ感も有ります。

11.「屍鬼」(フジ 木曜深夜)△×
田舎ホラー。登場人物の多さはテロップ多用しても、辛いものが。地味なスタートで印象薄く。

12.「宇宙犬作戦」(テレビ東京TBS 金曜深夜)△×
実写。キャストインタビュー+設定紹介的第0話。宇宙犯罪者と戦闘用アンドロイドが地球を目指すという話は、バラエティ化していないSFドラマしていたのは好感(ラーメンズの人…との先入観有ったので)。笑えるところは皆無でしたが。

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彩音,ALI PROJECT,石川智晶,いとうかなこ,奥井雅美,GRANRODEO,栗林みな実,JAM Project,田村ゆかり,茅原実里,南里侑香,飛蘭,fripSide,水樹奈々,May’n,桃井はる子「evolution ~for beloved one~」

盛り上げ用曲
Animelo Summer Live 2010テーマソングは、ゴスペル・クワイヤ風の分厚い合唱で盛り上げるロッカ・バラード。

数少ない、声を張り上げないパートに田村ゆかりを配してくれたり、水樹奈々パートの歌詞カードに富野語っぽい珍妙ルビがあったり、と、各人のキャラへ配慮有る風なのが嬉しく。歌詞カード掲載分が終わった後、JAM Project系のシャウトが延々続くところは、いかにもイベントのフィナーレ用曲といった感じで、盛り上りそう。

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エマーソン、レイク&パウエル「ザ・スプロケット・セッションズ」

オルガンの偉大さ
1986年頃のスタジオ・リハーサル音源。

「ラッキー・マン」収録とはいえ、1フレーズ47秒で終わりとか、唐突なフェィドアウトとか、曲というより、「音源」といった感じ。

ポリフォニック・シンセのプワ~ンとしたキーボード音は、キース・エマーソン信者なわたしでも、今聴くと辛いものがありますが、オルガン中心の「タルカス」は、中々格好良く、この楽器の偉大さを再確認。

コージー・パウエルは、カール・パーマー程凶悪なリズム無視ではないものの、かなりの暴れ太鼓系で、シンバル乱打っぷりが、いかにもハード・ロック畑な印象でした。グレッグ・レイクの声も綺麗ですし、「レア音源」と割り切れれば、聴き所は各所に、といった感じでしょうか?(同時代で1st聴いてた頃より、自分の評価が甘くなっただけかな)。

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バーナード・ベケット「創世の島」(早川書房)

思弁小説
口頭試問を舞台とした中編(行間を広くして、ソフトカバーが一冊という豪奢な造りですが、1400円なら有)。

「中国語の部屋」の話とか、人工知能についての議論が大半を占める、非常に直球な造りの思弁小説スペキュレイティブ・フィクションでした。

極端に象徴的な登場人物名と、世界設定をぼやかして説明している為、(登場人物への必然性は無く、読者を驚かす為の)「衝撃の展開」が来ること自体は露骨です。ですので、驚きは少ないのですが、ここまでド直球ですと、嫌みは無いですし、序盤のエピソードが、終盤展開の変奏になっているところ等は、感慨深く。

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星野源「ばかのうた」

表題に偽り有?
自身のアコギをはじめとした、アコースティック伴奏の中、訥々と歌うサケロック版「スーダラ節」路線のソロ・アルバム。

伴奏は、サケロック同様、ブラシ多用する伊藤大地のドラムの所為か、聴き易い反面、「老夫婦」等は、サケロック版での聖なる愚者ハマケンを排除した分だけ、小綺麗に纏まってしまった感もあります。

「兄妹」等、具体的なシチュエーションが見える歌詞は好きですが、アスファルトやファンデーションを仮想敵にして、小市民・草食男子系幸せを小綺麗に歌うのは、戦略が見え過ぎて、(この表題にしては)小賢しい気も。

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「アマガミSS」/「伝説の勇者の伝説」/「祝福のカンパネラ」/「生徒会役員共」の第1話感想

2010年7月期アニメ等第1話感想の1

1.「アマガミSS」(TBS 木曜深夜)△×
ギャルゲー的にヒロイン一覧+美人先輩のお当番回前半?絵は綺麗でしたが、主人公のトラウマ描写が真面目過ぎて、気楽なギャルゲー物として観て良いのか不安。

2.「伝説の勇者の伝説」(テレビ東京 木曜深夜)△×
ライトノベル原作の異世界ファンタジィ。サブキャラ?な王様側美青年達の描写に尺を取った所為か、(本作の”売り”っぽい)女剣士+魔法使いの台詞掛合いにも設定説明臭が入って面白がれず。

3.「祝福のカンパネラ」(東京MX 金曜深夜)△×
異世界ファンタジィ。ギャルゲー的にヒロイン一覧する第1話でしたが、主人公の母を、ヒロイン達と同じ可愛らしさレベルでキャラ立てした結果、他キャラの存在意義が…

4.「生徒会役員共」(tvk 土曜深夜)△
アニメ「生徒会の一存」風の、美少女との掛合い。同作の肝だったオタク趣味を薄めて、下ネタを増やした感じ。物語が無く、題材の衝撃度で勝負する作品にしては、テンポ/原作消費速度がスローすぎる気が。


他は、1を視聴完走した、「ストライクウィッチーズ2」を継続の方向。


○△×について:視聴継続するかどうかの評価。オタ系甘く、キッズ系排除(観逃したくありません○ 次を一応観ますか△ 視聴脱落× ○と△との中間○△  △と×との中間△×)

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平沢進「突弦変異」

印象の変わらない再演
P-model時代曲をリメイクしたもの。

「Another Day」曲間の語り等に変更有るものの、旧作の「ぷわ~ん」としたキーボードの部分を、ストリングスに差替え(ノッペリした音色ですし、演奏者表記も無いので、オーケストラ・ヒット的サンプリングかな?)ているだけで、曲の印象自体は、旧版と変わりなく。大仰なストリングス化なら、「錯乱の扉」のほうが向いてる気も。

「アート・ブラインド」での、ボコーダー声と荘厳なコーラスを重ねて派手になってる辺りは、意外性有るリメイクですし、「LEAK」「WIRE SELF」等、平沢独特の節回しは味が有ります。ただ、やはり、ギターが少ないソロ以降の音には馴染めず、ノイジーさ炸裂の旧作「Another Game」をついつい、聴き返してしまいます。

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