草野原々「最後にして最初のアイドル 」

草野原々「最後にして最初のアイドル 」読了。「アイドル界は弱肉強食」を、文字通り書いた話。スピーディな話の展開が楽しかった。二次創作を思わせる部分は「意味わかんない」風の口癖ぐらいだけど、kindle
版を130円で出す機動性は当世風だ。

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ジャック・ヴァンス「宇宙探偵マグナス・リドルフ」

国書刊行会のDMで存在を知ったジャック・ヴァンス「宇宙探偵マグナス・リドルフ」を読む。「探偵」という言葉は「スペース☆ダンディ」的な意味あい。分かりやすいオチの付いてて、軽快な読後感。コミュニケーション題材が僕好みなので、「ユダのサーディン」が印象深かった。

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横山信義&高荷義之「宇宙戦争1941」、「宇宙戦争1943」、「宇宙戦争1945」

作者名はiTunesStore表記に準拠(著者&挿画表記は、ラノベっぽい?)。

第二次大戦時代の各国軍隊と、ウェルズ版宇宙戦争の「火星人」とが闘う全三冊。固有名詞が架空でないものの、「続リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン」を連想する、架空歴史物。

未だ続けてるゲーム「艦隊これくしょん」で、艦船名に馴染んできたことあって、読むことに。本作でも、「甲標的」とか、説明無く出てくるので、「架空戦記」読解力は前提の本かも。

1941終盤で、子供たちの危機に、(「艦これ」では陽気な軽空母)龍驤が駆け付ける場面や、1945最終決戦(最終になる理由があるのはSFっぽくて嬉しい)での
各国軍撃墜王の協力プレイ(こちらは、ストライク・ウィッチーズか)は、流石に盛り上がります。

けれど。

主要登場人物である艦隊指揮官達を、皆、物凄く人格者として描いてるので、圧倒的敵とも悲壮感見せずに淡々と対応してしまうので、全体の印象はかなり地味。同作者「東京地獄変」での自衛官描写にも似た印象に記憶してるので、作者の作風ってことかもしれないのですが。ただ、この地味さは、人格のある乗員でなく、艦自体が主語になってるから、と思うと、ゲーム・プレイヤー提督が表に現れない「艦これ」のノリに近い気もします。

最近、「艦これ」E-2面攻略で、戦艦護衛すべく駆逐艦を多数轟沈させてたこともあり、似たシチュエーションの本作は、読んでいて感傷的になることしきり(轟沈させないようなプレイは、ゲーム的に1軍キャラしか使わなくなってしまうので、それも、どうか?と思ってのプレイなので、決断を悔いてはいないのですが。けれど、轟沈時の「深雪」「如月」の台詞は、胸に刺さるのでありました)。

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藤崎慎吾「深海大戦 Abyssal Wars」

深海中のメタンハイドレートを警備すべく、体長15mの脳波操縦ロボで戦う話。「ハイドゥナン」に、海底資源巡って潜水艇同士で殴り合う1エピソードがありましたが、その拡張版といったところ。

背景となる無国籍民や、ロボに乗るための修行の描写(水中合気道で、修行するシーンが、本作中では一番面白い)が多く、初出撃を何とか生き延びるところで、本作は終わり。

最終頁に「中深層編了」と一行あり、表紙では全く触れていませんが、謎は投げっぱなしで終わってますし、章立てがアルファベットのA-Lなので、もう1冊分ありそうです。ただ、気分屋のナビ精霊や、クールな女性先輩パイロット等、イラスト次第ではラノベに行けそうなノリの作品とはいえ、続きを読めるかは商業成績次第、なのかも?

ロボに乗る理由として、自分探しのウエートが大きいのは、小説ならではかな。

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アーサー・C. クラーク, フレデリック ポール「最終定理」(ハヤカワ文庫SF)

極近未来舞台に、「幼年期の終わり」冒頭の、闘牛を止めさせるエピソードのような社会介入話。「北朝鮮」とかの固有名詞を出すのは、短いエピソードとしてやるなら兎も角、インド系数学者家族のキャラクターを立てて説明的に長々と本一冊語る上に、戯画化された軍人を悪役にしたこともあり、作り事臭が半端なく。

バチガルビミエヴィルといった現代SFの地味さを是とするわけではないけれど、本作の呑気さには、ついてゆけず(小説を楽しむ気力が乏しくなってるという当方の事情も大きいけれど)。

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月村了衛「機龍警察」[Kindle版]

ハヤカワの[Kindle版]参入ご祝儀購入。iphone5でも、昭和のハヤカワ文庫ぐらいのフォント(手元の昭和54年5刷の「都市と星」が1行45字で近い感じ)なので、読めなくはない感じ。Kindle独自値下げサービスも多いので、衝動買いが増えてしまいそう。もっとも、視力のことを考えると、iphone5より、非液晶のペーパーホワイト買った方が良いのかなぁ。

作品自体は、ロボに乗る警察特殊部隊の話。シリーズ1作目。

最近の警察小説っぽい、テロリストと組織内縄張り争いの話が中心で、ロボのガジェット薀蓄やらロボ犯罪による社会の変容といったSF的な旨みは少ないので、警察小説好きじゃないわたしには、辛い読後感(テロリストとゾンビは対話せずに殴ればいいから、物語展開としてはズル過ぎる気が)。

登場人物にも、機動警察パトレイバー的なコミカルなキャラ立てもせず、G線上のアリアやコーヒー薀蓄といった、ナルシスティックな格好つけるばかりなので、(便利すぎる言葉なので使用は控えたい言葉なのですが)「中二病!」と言いたくなってしまいます。

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「キャロル・キング自伝 ナチュラル・ウーマン」

祖父母やユダヤ経歴から始まり、リヴィングルームツアーや、近年のクリスマスアルバムまでの一代記。

リヴィングルームDVD でのMCを思い起こす、ユーモアのある語り口で読みやすく。

期待していたのは、アルバム製作裏話やだったのだけれど、音楽聴くための副読本としては、作曲家時代と、90年代以降のものの記載はあれど、全盛期オード時代については、少な目。その辺は、既に語り尽くされているからかも。

むしろ、女性の一代記な部分が興味深い。4回の結婚相手との出逢いが全て、ハーレクインばりの電撃的一目惚れなのは、盛り上げるための誇張かもしれないけれど、ジョン・レノンとの感傷的出会いの場面の直後に、赤裸々なDV告白が続く、波乱万丈ぶりに驚き。

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S―Fマガジン編集部(編)「SFが読みたい!2013年版」

恒例の年間ベスト。

小説読み気力の減衰は激しく、地元の本屋が新☆ハヤカワSFシリーズを置いてくれないこともあって、遂に既読は、国内1位海外9位だけという体たらく。

ハヤカワも、キンドルにはある程度出しているようだし、電子読みで補充するかなぁ。ただ、ミエヴィルパチガルビウィルスンという地味な美学系を並べられても食指が・・

「氷と炎の歌」テレビシリーズ録画予約と言ってる(55頁)早川量子も、わたしと同じスターチャンネル契約してんのか!(わたしは「ゲーム・オブ・スローンズ」終了の来月解約の予定だけれど)

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佐島勤「魔法科高校の劣等生~初年度の部~」

きたうみつなの綺麗な絵柄を気に入ってコミック版を読んだら、無料配信のweb掲載原作小説を積読していたのを思い出して、2300頁(アメリカ人留学生の話までなので、電撃文庫最新刊を追い越しているのかな?)を一気読み。

魔法というか、超能力者の家系が支配する日本での、学園もの。

主人公の最強ぶりが、まずは印象的。ライバック軍曹級の、物語を詰まらなくしてでも主人公を最強に据える感じは、同じく、web掲載小説だった「ソード・アート・オンライン」と同じ(ジャンル:俺TUEEE)。編集者という第3者の目を介さずに、読者の欲求に応じる、web掲載小説作者-読者の閉塞コミュニティの異形性を見る思いでした。感想返事が半ば義務化しているかのような後書きを見ると、web掲載小説界隈は、これまでの小説と全く別の論理で動いているのかも。

ただ、「ソード・アート・オンライン」程最強ぶりが笑えないのは、主人公の目的が、バトルの勝利でなく、家系内での権力闘争の方にあるから。

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太宰治「女生徒/ろまん燈籠 朗読CD付」(海王社文庫)

1939~40年作の青空文庫入りしてることから、中編小説集。

文庫サイズに添付するためか、懐かしい8cmCD付。CDの内容は、70ページほどの小説「女生徒」の内、10ページ位を、声優の花澤香菜が朗読(と、1分ほどのフリートーク)。

朗読が一部抜粋なのですが、「女生徒」は、小説とはいっても、これといった物語展開はなく、最初から最後まで、自己嫌悪少女による取り留め無いモノローグが延々続くだけの、「詩」みたいなもの。なので、朗読が一部抜粋でも、ぶつ切りの印象は受けませんでした。花澤香菜の(深夜アニメ・ファンにはお馴染みの)可愛らしい声のおかげで、小説が持っている自意識ドロドロの日本ブンガクな気持ち悪さは、かなり中和されていて、とっつき易かったです。

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